政治専門家:「ヒズボッラーの存在がなければ、レバノン首都はシオニスト占領下に」
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政治専門家によるイランニュース番組の特別インタビューの様子
複数の世論調査から、レバノン国民の70%以上が同国のイスラム抵抗組織ヒズボッラーの武装解除に反対し、同組織を国家安全保障の保証人と考えていることが明らかになりました。また専門家らは「ヒズボッラーの存在がなかったなら、シオニスト政権イスラエルがレバノン首都ベイルートまで進軍していただろう」と強調しています。
国際情勢専門家のアッバース・ハージー・ナッジャーリー氏は14日日曜夜、イランのテレビにおける特別ニュース対談番組で地域情勢に言及し、「抵抗勢力は依然として健在であり、シオニスト政権と米国によるヒズボッラー抹殺工作は失敗に終わった」と強調しました。
【ParsTodayイラン】ナッジャーリー氏は「ヒズボッラーはレバノンにおいて強固な立場を維持しており、この抵抗組織が弱体化したという敵の主張は根拠がない」と述べています。
また、西アジア問題の専門家であるナーセル・デフガーニー氏とメフディ・シャキーバーイー氏もこの番組において、レバノンの安全保障に果たすヒズボッラーの役割について言及し、ヒズボッラーが地域情勢を変化させ、シオニスト政権の目標達成を阻止してきたことを強調しました。実際に、2024年の戦争では、シオニスト政権はレバノン国境に7万人の兵士を配備していたにもかかわらず、目標を達成できずに終わりました。このことは、ヒズボッラーの抑止力を示すものと言えます。
さらに、IRIB通信のレバノン特派員、セイイェド・ハサン・ホセイニー氏も「イスラエル政権は相変わらずレバノンを脅迫し続けているものの、現地の現実は、同政権にとってレバノン占領が不可能であることを示している」とし、「大規模な空爆を行っても、現地の情勢は変わらない」とコメントしました。一方で、当のヒズボッラーのシェイフ・ナイム・カセム事務局長は「抵抗勢力は決して武装解除せず、圧力に抵抗する」と強調しています。
政治専門家らは「地域の一部政権が、米国とシオニスト政権に有利な方向にレバノン内政を転換させようと試みてきたが、これまでのところ失敗に終わっている」と指摘しています。レバノン市議会選挙の経験からは、抵抗勢力の民衆基盤が依然として強固であり、レバノン国民がヒズボッラーの武装解除に明確に反対していることがうかがえます。そしてこの事実は、ヒズボッラーが今後もレバノンの政治・安全保障上の不可分な要素であり続けることを示唆しているのです。

