「パレスチナ人に国家承認以上のものを与えよ」
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先般、英国、ポルトガル、オーストラリア、カナダを含む150カ国がパレスチナを国家承認したことは、パレスチナ人にとっての正義への一歩と考えられるものの、この措置は象徴的ではあっても、それだけでは決して十分ではありません。
(last modified 2025-09-23T08:18:43+00:00 )
9月 23, 2025 16:50 Asia/Tokyo
  • PNIパレスチナ国家イニシアティブのムスタファ・バルグーティ事務局長
    PNIパレスチナ国家イニシアティブのムスタファ・バルグーティ事務局長

先般、英国、ポルトガル、オーストラリア、カナダを含む150カ国がパレスチナを国家承認したことは、パレスチナ人にとっての正義への一歩と考えられるものの、この措置は象徴的ではあっても、それだけでは決して十分ではありません。

PNIパレスチナ国家イニシアチブのムスタファ・バルグーティ事務局長は、今月22日月曜付の米ニューヨーク・タイムズ紙において、次のように述べています;

「世界がパレスチナを国家承認し続ける一方で、シオニスト政権イスラエルはパレスチナ・ガザ地区とヨルダン川西岸地区で益々自らの行動を強化しており、国連調査委員会の最近の報告書によれば、これらの行動は『ジェノサイド』及び『民族浄化』に該当する」

【ParsToday西アジア】2023年10月以降、イスラエルが引き起こしたガザ地区での戦争により、6万5000人以上のパレスチナ人が殉教し、同地区のインフラが破壊されました。

ヨルダン川西岸では、2025年までに2万戸以上の入植地建設計画及び、シオニスト入植者によるパレスチナ人への暴力の増加により、パレスチナ国家樹立の可能性は事実上消滅しています。これらの行動は国際法への違反であるとともに、パレスチナ人のアイデンティティと権利を破壊しようとす物語っています。

これらの犯罪阻止に向けた実際的な措置を講じないままにパレスチナを国家承認することは、単なる政治的ジェスチャーに過ぎないと言えます。国際社会は声明を出すだけではなく、シオニスト政権に実質的な打撃を与える制裁の行使、同政権に対する攻撃兵器の販売停止という強い行動に出るべきであり、またガザ地区での即時停戦を強く求める必要があります。パレスチナ国民に必要なのは言葉だけではなく、正義、保護、そして自決権も必要となります。

ネタニヤフ・イスラエル首相の政策の下でのパレスチナ国家承認は、ますます困難になりつつあります。国際社会の本格的な介入なしには、そのような承認はパレスチナ人に空虚な希望を与えるだけであり、現場の現実は依然として流血を伴う暴虐的な状態のままです。

世界は今や、重大な決断を迫られています。それはこの惨事が続くのを傍観するのか、それともこれを終わらせるために行動を起こすのか、の二者択一です。

 


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