シオニスト入植者がポルトガル国籍の取得に長蛇の列
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占領地テルアビブ市内のポルトガル大使館前で長蛇の列を作るシオニスト入植者ら
シオニスト政権イスラエル占領地テルアビブ市にあるポルトガル大使館前で先月28日、ポルトガル国籍取得を希望する数千人のシオニストらによる長蛇の列ができました。
イスラエルの英字紙タイムズ・オブ・イスラエルのウェブサイトは「在テルアビブ・ポルトガル大使館前には28日、数千人のシオニスト入植者が市民権取得またはポルトガルのパスポート更新の登録のために長蛇の列を作った。同大使館が混雑するオンラインシステムに代わり、対面で予約できる特別日を設けたことで、この手続き方式は特に人気が高まっている」と報じています。
日の出前には早くも、多くの申請者らが大使館前に到着していましたが、混雑のため、列に並び続けるのを諦めた人もいました。
タイムズ・オブ・イスラエルによれば、ポルトガル大使館による今回の措置は、シオニストからのポルトガル国籍取得およびパスポート更新の申請件数が急増したことを受けたものだということです。以前には大使館のオンラインシステムでは、申請件数の急増により多くの申請者が予約を取れないという事態が発生していました。
ポルトガルで2015年に帰還法が可決されて以来、ポルトガル国籍取得に対するシオニストの需要はとみに高まっています。この法律により、生き残ったセファルディ系ユダヤ人(世界各地に離散したユダヤ人のうち、アシュケナジム以外のユダヤ人の総称。基本的にアラブ・アフリカ・アジアに住んでいたユダヤ人の子孫)の世代はポルトガル国籍の取得が可能になりました。
イスラエルの治安状況の緊迫化が特に深刻となった2023年10月7日の「アクサーの嵐」作戦以降、こうした要請は増加し、占領地の住民の多くが、欧州諸国での安全と移動の自由を高めるためにEUパスポートを求めています。
タイムズ・オブ・イスラエルはさらに、「イスラエル人にとってポルトガル国籍の取得は、EU諸国への旅行がしやすくなるとともに、占領地に比べてポルトガルでは税金や生活費が安いことから、より良い経済・教育条件を求める人々にとっても魅力的である」と報じました。

