本日のトピック;新たにクーデターへの関与者を指摘したトルコ政府
トルコのエルドアン大統領が、最近のクーデター未遂に関する最新の見解表明を行う中で、このクーデターにかかわったとして新たに一部の国の名を上げました。この問題について、IRIBモンファレド解説員の報告です。
モンファレド解説員
エルドアン大統領は30日土曜、テレビのインタビューにおいて、「先のクーデター未遂においては、一部の国の支援を受けた首謀者が存在する」と語りました。
トルコ政府に近い新聞イェニ・シャファクも、トップページにおいてアメリカ軍のキャンペル元大将の写真を掲載し、この人物が最近のクーデターを誘導したと報じました。キャンベル元大将は、過去にアフガニスタン駐留のNATO北大西洋条約機構軍の司令官を務めた経歴を有しています。
この新聞はまた、「CIAアメリカ中央情報局は、ナイジェリアに本拠地を置く銀行・ユナイテッド・バンク・フォア・アフリカを通じて、今回のクーデターの費用を調達している。キャンベル元大将の陰謀のネットワークには、今月26日にアラブ首長国連邦のドバイで逮捕された、アフガン駐留の2人のトルコ人将校が含まれている」と報じました。しかし、ユナイテッド・バンク・フォア・アフリカは今回のクーデターへの関与を否定しており、またキャンベル元大将もこのような疑惑はこっけいだとしています。
アメリカも、クーデターへの関与について提起されている一連の主張を否定しており、このような主張は事実無根であると表明しました。
しかし、トルコ政府は相変わらず、今回のクーデターにはいわゆる大国が関与していると主張しています。しかし、こうした中でトルコ駐在のイギリス大使はクーデターの首謀者はおそらく、アメリカ在住のイスラムの指導者ギュレン師だと思われ、トルコがこれに関する証拠を提示すれば、イギリスにあるギュレン師の組織団体に断固とした対応をとると述べています。
トルコ・アンカラ駐在のイギリス大使はまた、アメリカやイギリスなどの国はクーデターの計画に関与したとされるという分析は意味がないとしました。
こうした状況の中、トルコの与党・公正発展党のあるメンバーは、「トルコ政府は、クーデターにアラブ首長国連邦の皇太子顧問が関与していた可能性について検討している」と語りました。このメンバーによれば、トルコの体制責任者はこの皇太子顧問のクーデター関与に関する捜査を開始したということです。
これ以前にも、情報筋はあるニュースサイトに対し、「アラブ首長国連邦、エジプト、ヨルダンが今回のクーデターに関与していたことを示す兆候が存在するが、その関与の度合いについて公言するのは時期尚早だ」としました。
最近のクーデター未遂からおよそ2週間が経過した現在、トルコのユルドゥルム首相は政府が状況を管理し、ギュレン師とつながりのある反逆者を政府軍から追放したことを明らかにしました。また、「トルコ軍最高評議会による調査の終了後、政府軍からはギュレン師の組織とつながりのあった因子が追放された」と述べています。また、エルドアン大統領も、今回のクーデター未遂の発生を受けて、トルコの全ての軍事大学を休校とし、その代わりに国防大学を開設する意向を表明しています。