地域の安全を脅かすイスラエルの核兵器
(last modified Sat, 17 Jun 2017 08:58:07 GMT )
6月 17, 2017 17:58 Asia/Tokyo
  • 地域の安全を脅かすイスラエルの核兵器

オーストリア・ウィーンで行われていたIAEA・国際原子力機関の定例理事会が、16日金曜、終了しました。

イランのナジャフィIAEA大使は、シオニスト政権イスラエルの軍事的核計画は、地域諸国の人々や国際社会にとっての深刻な懸念だとしました。

ナジャフィ大使は非同盟諸国によってシオニスト政権の軍事的核計画が強く非難されたことに触れ、IAEAに対して、この問題に注目し、真剣な対応を取るよう求めました。

シオニスト政権は現在、地域の安全にとって脅威となるあらゆる要素を保有しています。これらは、2つに分けられます。一つは占領者としての要素で、これはパレスチナを占領したことによって始まりました。そして、シオニスト政権の核問題の脅威も、重要な要素です。この問題のより重要な側面とは、なぜシオニスト政権の隠れた行動は問題とされないのか、なぜこれに関する国際社会のくり返しの要請は回答を示されないままなのかという疑問に帰結します。

実際、IAEAはシオニスト政権の違法行為に対し、常に妥協し、黙認しています。シオニスト政権があらゆる国際法規に違反し、軍事的な核計画の推進を続けていることを認める多くの証拠が存在します。これにより、地域と世界の安全保障における懸念が生じているのです。

まず初めに、この脅威により、核に関する安全保障上の深刻な懸念が、地域に影を落としており、安全保障上の協力は、この中で意味を獲得します。

第2の懸念は、この脅威に対する黙認が、地域における更なる脅威となるという想定を強めます。

核の原則は、シオニスト政権の主要な軍事的な戦略の一部とみなされており、それは主に1950年代から1970年代に、非通常兵器を獲得する中で形成されました。一方で、この流れは、1948年、つまりシオニスト政権が占領と侵略を始めたときにさかのぼることができます。シオニスト政権の核技術者ヴァヌヌが暴露したところによれば、1970年代半ばから、シオニスト政権はより質の高い大小の核兵器を開発し、様々な場面に応じて使用できるよう、ディモナ核施設の原子力インフラを拡大、新型化したということです。しかし、後の数十年の、地域や世界の情勢変化は、シオニスト政権の一連の核の原則を完全に明らかなものしました。

アメリカのパウエル元国務長官がメールでシオニスト政権が保有する200発の核弾頭の存在を明らかにしたことにより、シオニスト政権が核兵器を保有するという仮説は、完全なものになりました。イラクの大量破壊兵器に関する虚偽の報告を作成したパウエル元長官は、この問題を核協議の時期に提起しました。

近年、これに関して、2つの見解が提起されています。ひとつは、現在のシオニスト政権の疑惑に満ちた戦略を支持する見解、もうひとつは、シオニスト政権の核兵器を公開する戦略的合意です。ロシア地政学研究アカデミーの所長は、シオニスト政権は確実に核爆弾を保有しており、それは、中東地域の安全にとっての大きな脅威だとして、次のように語っています。

「しかし、イスラエルが継続的に敵対的行動に出て、IAEAの規約の枠内で核計画を制限せず、原子力に関するいかなる協定や条約を締結していないという事実を、国際社会がなぜ黙認するのかは明らかではない。」

IAEA定例理事会におけるナジャフィ大使の演説は、改めて、この懸念を想起させるものであり、IAEAはその責務にしたがい、イスラエルの隠れた行動に対して、真剣な措置をとるべきなのです。