サウジアラビアの富豪らが、国外に個人資産を移転
(last modified Sat, 11 Nov 2017 09:07:52 GMT )
11月 11, 2017 18:07 Asia/Tokyo
  • サウジアラビアの富豪らが、国外に個人資産を移転
    サウジアラビアの富豪らが、国外に個人資産を移転

サウジアラビアで、王族や政府関係者、投資家など数十人が拘束されたことを受け、同国の富豪や投資家が、凍結を回避するために個人資産を国外に移転させています。

国際金融情報サイトブルームバーグによりますと、サウジアラビアのムハンマド皇太子が汚職対策と称し、同国の権力と富の中枢を成す王族や閣僚らの拘束を拡大したことで、これらの人々の間に恐怖感が広まったことから、同国政府による汚職対策計画が、民間部門の活動家の財産の窃取計画に変化するのではないか、という懸念が生じています。

サウジアラビアの富豪らが、国外に個人資産を移転

この報告によれば、一部の貿易商と王子らが、自らの個人資産の凍結を恐れ、サウジアラビアやペルシャ湾岸協力会議の加盟国内からのほかの国・地域への個人資産の移転を目的に、銀行や保険会社、金融専門家やフィナンシャルプランナーに相談を持ちかけているということです。

サウジアラビアの富豪らが、国外に個人資産を移転

サウジアラビアの証券取引所において、民間貿易機関や企業の多くの株価が下落したことを受け、投資家らは、同国の経済・金融情勢のかく乱の元凶となったムハンマド皇太子の行動に懸念を示しています。

サウジアラビア政府が、1700件以上の銀行口座を差し押さえ、それらの名義人を拘束して以来、世界の証券取引所における株価に悪影響が出ているほか、アメリカドルに対するサウジアラビアの通貨リヤルのレートも下落しています。