国際赤新月社・赤十字連盟会長がサウジアラビアによるイエメンの人道危機について警告
国際赤新月社・赤十字連盟のフランチェスコ・ロッカ会長が、サウジアラビアはイエメンを封鎖することで、この国の人道的危機を深刻化していると警告を発しました。
この連盟の新会長に就任したロッカ氏は、「イエメンの極端な食糧不足と、これまでになかった感染症の拡大は、多くのイエメン人、特に子供たちを死の危険に直面させている」と語りました。
また、イエメンの人々に対するサウジアラビアの空爆を非難するとともに、「サウジアラビアはイエメン封鎖を続けることで、数百万人のイエメン人を飢餓に追い込んでいる」と述べました。
さらに、現在もイエメンでは数百万人がコレラに感染し、また、イエメンではジフテリアなどの感染症も流行しているとしました。
イエメンにおけるコレラとジフテリアの流行は、サウジアラビアがイエメンのインフラを攻撃したことによる直接的な結果であり、これにより、イエメンの衛生システムは消滅しました。
ユニセフ、WHO・世界保健機関、国連世界食糧計画も、共同声明を発表し、サウジアラビアのイエメン攻撃は、イエメンの人道危機の要因だとしました。
この声明ではまた、60%のイエメン人が、安全な食糧を得ることができなくなり、また1600万人も衛生的な水が手に入らない状態に苦しんでいるとされています。
スイス・ジュネーブの22の国際機関も、国連安保理への書簡の中で、停戦を確立し、イエメンの人道危機を終わらせるよう求めました。
一方で、サウジアラビアは人権に反する犯罪行為をイエメンの人々に対して続けて行っています。
こうした中、イエメンのイスラム教徒は大変困難な状況の中に置かれ、戦争や空爆、全面的な封鎖が続いていることにより、イエメンの多くの人々は飢餓に瀕し、サウジアラビアの非人道的な行為は地域の不安定化の波を引き起こしています。