イエメン首都で、病院が燃料不足により休業の瀬戸際に
(last modified Mon, 07 Mar 2022 09:06:24 GMT )
3月 07, 2022 18:06 Asia/Tokyo
  • イエメンでの病院
    イエメンでの病院

イエメン首都のサヌアにおいて、一部の病院が燃料を確保できないことにより休業の瀬戸際に立たされています。

イエメンで人々が必要な食糧や燃料の大幅な不足にあえいでいるにもかかわらず、サウジアラビア主導アラブ連合軍は、イエメンへ燃料を運ぶ複数の船舶の拿捕や入港拒否を行うことにより、同国での石油関連品や燃料の不足の危機をさらに煽っています。

イエメンのアルマスィーラ・テレビによりますと、サヌアにある複数の私立病院の責任者らは6日日曜、「我々は、病院の休業という選択肢を真剣に検討している。なぜなら、我々の病院は燃料で動いているものの、それは数日分のみしか手に入れられないからだ。これは24時間稼動し病人を受け入れている病院にとって論理上ありえないことだ」と述べました。

新生児や妊産婦の治療を行う私立サブイーン病院のMagda Al-Khatib院長は、「燃料危機の結果による当病院の休業は、ここで毎月受け入れている妊婦3000人および新生児400~500人の死の命令書にサインするのと同義だ」としました。

続けて、「国連の関連諸機関は、2022年に燃料補助を完全に停止させており、これがイエメンの燃料危機を悪化させる原因となった」と指摘しました。

サヌア保健・診療事務局の局長も、「サヌアには公立および私立の87の病院、529の医療センター、7つの酸素ボンベ製造工場があるが、そこでは毎月200万リットル以上のガスオイルが必要とされている」と述べています。

また、私立病院連盟の代表も、「燃料危機により、病院の医師や専門・事務職員が出勤できなくなっている」としました。

さらに、大型医療機器も使用できないことを強調して、「このような状況の継続により、休業による悲しい人道上の結果を招くとしても、私立病院はこの選択肢を真剣に検討せざるを得なくなっている」と説明しました。

 

サウジアラビアは、2015年にイエメン侵攻を開始すると同時に、同国を全方面から封鎖して、人道支援物資の送付やイエメン国外での病気治療を阻害しています。

 


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