米警察による黒人青年銃殺の収録動画が公開
アメリカの警察が、同国で最近25歳の黒人青年を追跡し、数十発の銃弾を浴びせた動画を公開しました。
アメリカの警察同局が公開した、警察のボディカメラの撮影による度映像は、1人の黒人青年が米オハイオ州アクロン市で先月27日に交通違反により同市警察に追跡され、警察官らにより銃撃されている様子を示しています。
警察の暴力による、アフリカ系米国市民のジェイランド・ウォーカーさん(25)の殺害は、大きな抗議の波を引き起こしています。
警察側はある記者会見で、「警察のボディカメラで撮影した警察官は、当時運転中で、ウォーカー氏の車を停止させようとした。ウォーカー氏は最初はスピードを落とし、その後は車から降りて逃走した」と述べました。
警察の話によりますと、警察官らは警察車両から降りた後、スタンガンでウォーカー氏を逮捕しようとしましたが、同氏がなおも逃走したことから結局は銃撃に着手しました。
ウォーカー氏の遺族側の弁護士ボビー・ディチェロ氏は、警察が少なくともウォーカー氏に対し60発の銃弾を発射したと推測していました。
アクロン警察のスティーブ・マイレット本部長は、この動画を非常に苦痛を与えるものだとしましたが、「当局は現在まだ正確な発砲数を明らかにしていない」と語っています。
この報道によりますと、捜査の継続のため、この事件に関与した警察官8人が有給休暇をとっているということです。
アメリカでは、特に2020年5月25日にミネソタ州ミネアポリスで発生した白人警官デレック・チョービン氏による黒人市民ジョージ・フロイドさん殺害事件の後、黒人に対する警察の過剰な暴力行使の問題により、大規模な市民の抗議の波が発生し、世界中に波及しました。
こうした大規模な全米規模の抗議行動は、「ブラック・ライヴズ・マター(黒人の命は大事だ)」運動として台頭してきています。

