G20外相会議、米露対立のまま閉幕
(last modified Sat, 09 Jul 2022 09:01:03 GMT )
7月 09, 2022 18:01 Asia/Tokyo

インドネシア・バリ島で開かれたG20・主要20カ国・地域外相会議は、アメリカを筆頭とする西側諸国とロシアの対立の場となりました。

今回のG20外相会議は、ロシアのラブロフ外相と西側諸国の高官らが今年2月のウクライナ戦争開戦後初めて直接顔を合わせる場となりました。

ラブロフ外相は8日金曜、この会議で、西側諸国がウクライナに武器を提供し、ロシア恐怖症を煽る言動を展開しているとして厳しく批判しました。そして、ドイツのベアボック外相の演説中、抗議の証として会場から退出しました。

一方、アメリカのブリンケン国務長官は、ロシアへの敵対政策を継続する中、西側諸国をはじめとする同盟諸国に対して、ロシアに対する措置をとるよう求めました。

今回の外相会合の議長を務めたインドネシアのマルスディ外相は、多国間主義が世界の課題に対処する唯一の道だと述べました。

インドネシア政府は、東側と西側諸国の外交対立は、帝国主義や西側諸国による支配を回避することで、アジア的な解決法で解消できるだろうと表明しました。

またこの会合では、国連のグテーレス事務総長が「ロシア・ウクライナ両国の食糧や農産物が世界市場に復帰すべきだ」と述べました。

国連は最新の報告の中で、世界中で飢餓が深刻化しており、昨年は世界の総人口のおよそ10%に当たる8億2800万人が飢餓状態に置かれているとしました。また、この数字は今なお増えつつあり、2020年に比べて4600万人多く、また2019年からは1億5000万人増加しているということです。

 


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