第10回NPT再検討会議が、2年延期の末ようやく開催
8月 02, 2022 16:13 Asia/Tokyo
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第10回NPT再検討会議
1日月曜、米ニューヨークにてNPT核兵器不拡散条約の第10回再検討会議が、度重なる延期を経てついに開幕しました。
今回のNPT再検討会議は、新型コロナウイルスの世界的大流行のために2年間延期されていましたが、ウクライナ戦争が進行する中でこのほどようやく開幕し、4週間続けられることになっています。
NPT再検討会議で最終文書が採択されたのは、2010年が最後となっています。同文書には、核兵器のない世界に近づくことを目的とした64項目の行動計画が含まれていました。
その後の2015年に行われたNPT再検討会議では、各協議代表者らが西アジアの非核化という提案をめぐり意見の相違を解消できないままに、会期が終了していました。
現在、数百発もの核弾頭を保有するシオニスト政権イスラエルは、西アジア地域で唯一の核兵器保有政権となっています。
外交筋は、現在開催中のNPT再検討会議で基本的な合意に達することはあまり期待できない、としています。
1970年より発効しているNPT条約によりますと、核兵器を保有していない加盟国は、これからもそのような兵器を取得しないことを誓約し、また核兵器を保有する国々も、将来的な核兵器廃絶交渉について合意しています。一方で、平和的な核エネルギー利用については、すべての国に権利を認めるとしています。
世界の核兵器の総数は1980年代半ばにピークを迎えましたが、それ以降今日までに、主に米ソ冷戦の終結によりその75%以上が削減されました。
しかし専門家らの推計では、依然として約1万3000個の核弾頭が世界中に残っており、そのほとんどが米国にあるとされています。
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