スウェーデン首相が辞意表明、総選挙の敗北認める
9月 15, 2022 16:36 Asia/Tokyo
スウェーデンのマグダレナ・アンデション首相が、今月11日に実施された総選挙での敗北を認め、辞意を表明しました。
ロイター通信がスウェーデン・ストックホルムから報じたところによりますと、アンデション首相(社会民主党)は14日水曜、今回の総選挙(一院制、定数349)で右派・極右勢力が僅差で勝利したことを受け、辞任を表明しています。
選挙管理当局の最新の集計では、定数349議席のうち穏健党、スウェーデン民主党、キリスト教民主党、自由党の右派陣営は176議席、アンデション氏率いる社会民主労働党を中心とする中道左派の与党陣営は173議席を獲得した模様です。
今回の選挙では、反移民などを掲げる極右のスウェーデン民主党が穏健党を抜いて2位に躍進し、同国政治が転換点に立ったことを示した形となりました。
アンデション首相は敗北を認めたものの、多くの国民がスウェーデン民主党の勢いを懸念しているとして警告しました。
また記者会見で、「僅差の過半数だが、過半数であることに変わりはない」と説明しています。
なお、アンデション氏は昨年11月29日、スウェーデン初の女性首相に任命されたものの予算案の否決を受けてわずか数時間で辞任したところを、首相に再任された経歴があります。
スウェーデン中部ウプサラ出身のアンデション氏は、水泳のジュニア・チャンピオンとして活躍した後、1996年に当時のヨーラン・ペーション首相の政治顧問として政界入りし、最近では7年にわたり財務相を務め、昨年11月上旬に社会民主党の党首に就任しました。