ウクライナ・ドンバス地域の住民投票で、過半数がロシア編入を支持
ロシアの公式メディアが、ウクライナ東部ドネツク・ルガンスク両地域の住民投票で、投票者の過半数がロシアへの編入を支持したと報じています。
ウクライナ東部ドンバス地域に当たるルガンスク、ドネツク、および南部のヘルソン、ザポリージャの各地域のロシア編入を問う住民投票は23日金曜に始まり、27日火曜まで続けられました。
これらの地域は、ウクライナ領土全体の約15%を占めています。
今回の住民投票の開票・中間集計の結果、ドネツクでは投票者の99%以上がロシアへの編入を支持していることが判明しました。
また、ルガンスクでも投票者の98%以上がロシア編入を支持しています。
公式結果から、ドネツク・ルガンスク両地域での投票率は80%を超えていることがわかっています。
この2つの地域の当局者は、「開票・集計結果はほぼ終了している。今回の住民投票は、ドネツク・ルガンスクの2つの地域のほか、ウクライナ南部のザポリージャおよびヘルソンの両地域でも実施された」と語りました。
これに先立ち、「ヘルソン地域での投票総数の14%を開票・集計した結果、96.97%がロシア連邦への編入に賛成票を投じたことが判明した」と報じられていました。
またザポリージャ地域では、投票総数の18%を対象とした調査で、98.19% がロシアへの編入を望んでいることが示されています。
これらの地域のロシア編入の是非を問う住民投票の実施は、ウクライナ政府と西側諸国の感情を逆なでした形となっています。
米メディアによりますと、アメリカ政府は、ロシアによる今回の住民投票実施に対する非難決議を国連安保理に提出する予定です。
しかし、米CNN は、ロシアの拒否権行使が確実であることから、こうした決議案の提出はパフォーマンス的な効果しかない、と報じています。
なお、2014年にはクリミア半島が住民投票により、ロシアに編入されました。