露中、ウクライナでの米の生物兵器開発活動めぐり国連安保理に苦情申し立て
10月 19, 2022 14:48 Asia/Tokyo
ロシアと中国が、ウクライナでの米の生物兵器開発活動めぐり国連安保理に苦情を申し立てました。
ロシア・スプートニク通信が19日水曜、報じたところによりますと、同国および中国、ベラルーシ、ベネズエラ、ジンバブエ、キューバ、ニカラグア、シリアの各国はウクライナで米国が進めていたとされる生物兵器開発の関連で、WBC生物兵器禁止条約第6条に従い国連安保理に苦情を申し立てています。
この内容は、国連軍縮委員会に出席したロシア外務省不拡散・軍備管理局のコンスタンチン・ボロンツォフ副局長が表明したものです。
WBC第6条には、「 締約国は、他の締約国がこの条約に基づく義務に違反していると認めるときは、国連安保理に苦情を申し立てることができる」と記されています。
ロシア側は、米国がウクライナで進めていた生物兵器開発に関する問題は引き続き議論の余地があり、ロシア側の質問に対する回答は不十分としています。
先にロシア軍の放射線・化学・生物学防護部隊を率いるイーゴリ・キリロフ中将は、「ウクライナ領で30以上の生物研究所が米国防総省の監督下で活動していた」と発表しました。
ロシアによる特殊軍事作戦開始後、米軍の生物兵器プログラム継続に必要な 資料は全て国外に搬出されたということです。
なお、プーチン・ロシア大統領は今月16日、CSTO集団安全保障条約機構の首脳会議で、「ウクライナでは米国の管理下で生物兵器成分がつくられ、CIS独立国家共同体の疫学的状況を不安定化するメカニズムが考案されていた」と述べていました。