米研究、「幼児の大麻入り食品誤食、5年で15倍に激増」

アメリカでの研究から、大麻入り食品を誤食する幼児の数が過去5年で約15倍にも増加していることが明らかになりました。

フランス通信が4日水曜、報じたところによりますと、嗜好（しこう）用マリフアナ（大麻）を合法化する州が増えている米国で、大麻入り食品を誤食する幼児の数がこの5年で約15倍に激増したとする研究結果が3日火曜、米医学誌「小児科学（Pediatrics）」に掲載されました。

米保健当局の集計では、5歳以下の子どもが大麻入り食品を摂取した事故は、2017年には200件余りだったのが、2021年には3050件を超えています。

なお、5年間の調査期間中に大麻入り食品を摂取したと報告があった子どもは約7000人で、死亡例はなかったものの、約8％が集中治療室での措置を必要とし、15％近くが入院しました。

また主な症状は、昏睡（こんすい）状態になるなどの中枢神経系の機能低下や頻脈、嘔吐（おうと）などで、こうした症状に対しては点滴治療が行われています。

研究論文の著者は、子どもの誤食が急増したのは「成人に対して嗜好用大麻の使用を合法化する州が増えたことに関係し得る」と指摘しました。

そして、誤食の90％以上が家庭で発生していることから、大麻入り食品は鍵のかかる容器に入れ、子どもに分からない場所で保管するよう保護者に呼び掛けています。

大麻入り食品はキャンディーやチョコレート、クッキーなど菓子の形をしたものが多く、子どもの興味をそそりやすい一方で、子どもが摂取した場合、体重が少ないため深刻な状態に陥る可能性が指摘されています。

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