1月 29, 2023 14:55 Asia/Tokyo
  • セルゲイ・リャプコフ外務次官
    セルゲイ・リャプコフ外務次官

ロシアが、朝鮮半島情勢の関係各国に北東アジアでの核対立の回避を呼びかけ、「NPT核兵器不拡散条約で定められた露、中、米、英、仏の5核大国以外の核保有は認めない」としました。

ロシア・スプートニク通信によりますと、同国のセルゲイ・リャプコフ外務次官は、この問題について北朝鮮の核保有国のステータスを認めるかという仮定的な問題に関しては、「ロシアは5核大国だけに核保有を認めたNPT条約に完全にコミットしていると確認しておきたい。北朝鮮の核保有は認めない方針だ」と述べています。

また、「北東アジアにおけるあからさまな核対立の展望については評価したくはない。なぜなら、関係するすべての当事国はそれを回避するために尽力しなくてはならないからだ」と語りました。

さらに、ロシアには対話の準備ができているとし、「中国との共同イニシアチブ、朝島問題の包括的解決のための計画、ロードマップに基づいて全ての関係各国との建設的な意思疎通にオープンだ」としました。

北朝鮮は昨年9月に開かれた北朝鮮の最高人民会議(国会に相当)で核兵器の使用条件などを定めた核政策に関する法令を採択し、「核保有国としての不可逆的な地位が強化された」としていました。

北朝鮮の見解では、地域での米軍駐留と、韓国や日本を含む同盟国との演習の実施が、各国間の緊張の主な原因とみなされています。

北朝鮮はこれまでに何度も、米国が地域での駐留を継続し、北朝鮮政府の打倒を目指す限り、ミサイル実験を続け、軍事・核能力を向上させる、と発表しています。

一方、韓国のユン・ソクヨル大統領は今月、北朝鮮の挑発のレベルがさらに高まれば、韓国が「戦術核の配備や独自の核(兵器)を保有することもあり得ることで、「もしそうなれば、韓国の科学技術により、より早い時期に韓国も(核兵器を)保有することができる」との考えを示していました。

ドナルド・トランプ前米大統領は2017年1月、北朝鮮の金正恩総書記に対し圧力をちらつかせて警告し、「北朝鮮は、世界がこれまでに見たことのない怒りの炎を目にすることになる」と述べていました。

アメリカや国連安保理常任理事国は、北朝鮮が2006年に最初の核実験を行って以降、複数回にわたり同国に対し制裁を行使してきました。

 


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