カナダ下院議長が辞任、元ナチスのウクライナ兵称賛で ゼレンスキー氏も拍手
9月 28, 2023 20:32 Asia/Tokyo
カナダのロタ下院議長は26日、第二次世界大戦中にナチス・ドイツの親衛隊(SS)に参加していたウクライナ兵を称賛する発言をした責任をとって辞任しました。
CNNによりますと、ロタ氏は今月22日、ウクライナのゼレンスキー大統領がカナダ議会で演説した際、ウクライナ系カナダ人のヤロスラフ・フンカ氏(98)を「(第二次大戦下)ウクライナの独立のためロシアの侵略者たちと戦い、現在もウクライナ軍を支え続けている」と称賛しました。
しかし、人権団体などからフンカ氏がナチス・ドイツの武装親衛隊(SS)に従軍していたことが指摘され、批判が寄せられていました。
ロタ議長はこれをうけ、24日に謝罪声明を発表。26日には議会の場で、自身の発言について「深く後悔している」と述べ、辞意を表明しました。
報道によると、フンカ氏はロタ議長の招待により出席したということで、ロタ氏がフンカ氏を称賛した際、会場の出席者は総立ちで拍手をしていたということです。
なおロイター通信によりますと、カナダのトルドー首相は27日、この問題について、「われわれ全員が(フンカ氏の経歴を)知らずにこの人物を受け入れたことは大変な過ちで、ナチ政権下で悲惨な思いをした人々の記憶を汚す行為だった」として、ウクライナ政府およびゼレンスキー大統領に謝罪したと表明しました。
しかし、当のゼレンスキー氏もトルドー首相とともにフンカ氏に拍手を送っていたことが分かっています。ナチスのSSには、当時のソ連から独立を目指していたウクライナ人が数多く参加していました。
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