米議会がイスラム教徒議員を非難 パレスチナ支持を理由に
アメリカ議会が、シオニスト政権イスラエルとパレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスの紛争に関する「不当な捉え方」とされる表明を行ったとして、同民主党議員ラシデ・タリブ氏に対する非難議決を可決しました。
米下院議員らはリッチ・マコーミック下院議員が提出したこの議決案を、賛成234票、反対188票で可決しました。
この議決の本文によりますと、シオニスト政権イスラエル占領地に対するハマスの去る10月7日の奇襲攻撃に関する「不当な内容」を拡散し、「イスラエルの滅亡」を強調したことを理由としてタリブ下院議員が非難されています。
この議決案は、親パレスチナという立場を取っていることを理由にタリブ議員を非難する、マージョリー・テイラー・グリーン米共和党下院議員による同様の取り組みに続くものです。
グリーン氏は、タリブ議員の議会追放を求めており、このほかマーシャ・ブラックバーン上院議員もこれに足並みをそろえた形となっています。
タリブ議員はこれらの行動を「イスラム嫌悪の極み」とし、平和支持者らと協力してイスラエルとハマスの間の停戦を求める決意を強調しました。
また、議決案で自身の立場を「歪められた」として同僚の議員を非難しました。
この問題に関して、コリ・ブッシュ民主党下院議員は「自分の同僚らが米議会唯一のパレスチナ系アメリカ人議員を公然と黙らせようとしているのは圧政的だ。だが、これは驚くに値しない。これはまさに、偏見と人種差別を毎日支持している議会である」と語りました。
タリブ氏は下院での自らに対する非難議決を審理する会議において、下院議長に対し「信仰や民族に関係なく、人々の命を救うことについて発言することがこの下院で議論の対象となるべきではない」と述べました。
タリブ議員はイスラエルの圧力と包囲下にあるパレスチナ人への支持を示しており、この問題は一部のアメリカ議員の間で不満を巻き起こしています。