May 22, 2024 14:31 Asia/Tokyo
  • 西側メディアはいつになったら欺瞞から足を洗うのか?
    西側メディアはいつになったら欺瞞から足を洗うのか?

ここ数日ユーロニュースは、パレスチナ・ガザの犠牲者と連帯する欧州機関職員のデモに関するニュースを繰り返し取り上げ、これを西側の公的機関の人権尊重の表れとみなしています。

ガザ紛争の進展、そして数十万人のパレスチナ難民が避難している同地区南部ラファへの、シオニスト政権イスラエル軍の侵攻の見通しに、世界中の多くの人々が怒りを募らせています。

このため、ベルギー・ブリュッセルにあるEU本部の職員らは、ガザの犠牲者および「欧州的価値観の死」を追悼するため、沈黙の行進を行ってきました。

ユーロニュースやその他の西側メディアは、ラファ東部における最近のシオニストの侵攻に関して反人道的な報道を行い、それが取るに足らない一時的な作戦であるかのように吹聴しようとしています。言い換えれば、西側メディアは、ラファ侵攻はまだ本来的な形では起こっていないという誤った主張を世界の世論に植え付けようとしているのです。

しかし、国際世論の記憶には、ガザ戦争開始から2カ月が経過した頃、ドイツのシュルツ首相がガザ地区での公然たる大量虐殺をシオニストによる合法的な自衛権の一例とみなしたことが、今なお鮮明に刻まれています。

当時、ユーロニュースはシュルツ氏の主張を「正しい発言」であるとして強調していました。米国や一部の欧州諸国で最近起きた学生抗議活動の中で、ユーロニュースはそのような暴動を反ユダヤ主義の具体例とみなして、警察による大学構内への侵入および、抗議活動をする学生の弾圧・逮捕を支持しました。

このような状況の中、EUの公的機関の職員らの偽善的で非人間的な抗議は、国際世論を嘲笑しているに等しいものです。彼らは、自らがその勃発や継続、恒常化に関与していたデモの危機に対して、沈黙を決め込んでいます。

ユーロニュースや他の欧州メディアは、そうしたEU職員の抗議を報道するのではなく、ガザ虐殺におけるドイツとフランスの諜報機関の介入やシオニスト政権と西側諸国の間の武器取引をめぐる秘密裏のやり取りなど、より重要な問題について報じるべきではないでしょうか。

欧州の政党やメディアに睨みを利かせるシオニストのロビー団体は、ガザ戦争に反対するEU機関の沈黙のデモにいささか不満を抱いているだけでなく、これをラファ攻撃の際に自分たちのプロパガンダを展開する機会と考えています。

ユーロニュースの新たな役割は、西側諸国の反シオニスト抗議活動のレベルを低下させ、熱狂的な学生運動を過激で不合理なものだと印象操作することにあります。ここ数年から数十年にわたるヨーロッパにおけるメディアのこの悪循環は、社会民主主義と保守という2大政治勢力の双方から承認されてきました。

しかし、ガザ戦争は欧米諸国の人々の国民意識の歴史的な転換点となり、この集合意識の主な成果は西側メディアの破壊となると思われます。

 


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