反イスラエル派政治家の孤立化を狙う在米シオニストの工作
(last modified Sat, 17 Aug 2024 05:33:01 GMT )
8月 17, 2024 14:33 Asia/Tokyo
  • 在米シオニストが、反イスラエル派政治家の孤立化を画策
    在米シオニストが、反イスラエル派政治家の孤立化を画策

シオニスト政権イスラエルのロビイストらが、膨大な予算投入によりアメリカの選挙におけるパレスチナ支持派の候補者の勝利を阻止しようとしています。

米の一連の出来事は、在米のイスラエル支持者らがこの数日間で数十万ドルもの予算を集めて、パレスチナ支持派のイスラム系女性下院議員イルハン・オマル氏に反対する活動を展開していることを物語っています。

パールストゥディがイスナー通信の報道として伝えたところによりますと、イルハン・オマル議員は党内選に勝って自選挙区で民主党候補としての立候補を目指しており、今日までに自選挙区の民主党対抗馬ドン・サミュエルズ氏の3倍もの予算を集めることに成功しました。

米国内最大かつ最も強力なロビー団体の1つで、10万人以上のメンバーを擁するAIPACアメリカ・イスラエル公共問題委員会は、米の政策に影響力を効かせシオニストの要求を推進すべく、毎年数百万ドルもの資金をアメリカの政策に投資しています。AIPACは以前、多額の予算を費やして、このロビー団体にとって好ましくない人物であるコーリー・ブッシュ民主党候補の選挙からの排除に成功していました。

イルハン・オマル議員は今年の予備選挙でAIPACから重大な挑戦を受けたわけではありませんでしたが、米独立系メディア・インターセプトはある報告において、ネット上で反オマル派・サミュエルズ派のシオニスト集団が見つかっていることを明らかにしました。この団体集団のメンバーは、今年11月の党大会にオマル氏ではなくもう1人の民主党候補サミュエルズ氏を進出させようと資金集めに従事しています。インターセプトによると、この団体の1つのメッセージでは、「過去24時間以内で反オマル闘争のために10万ドル近い予算が集まった」とされています。

 

米選挙における資金援助の仕組み

アメリカの選挙における資金援助は、一般市民や民間団体が直接的に候補者の選挙本部を支援するものに要約されません。アメリカ国民は、候補者の選挙対策本部と全く接触せず接的に、候補者に有利な宣伝、またはその対抗馬に不利な宣伝のために資金を費やすことができます。アメリカ市民、組織、およびロビー団体はこれを、PAC政治行動委員会という特別な団体を通じて行っています。

これらの委員会は現在、次の2つに分かれています。1つは、候補者の選挙本部とつながりのある委員会で、選挙本部のために限られた範囲で資金を集めており、もう1つは候補者の選挙本部から独立した委員会で無制限に資金を調達します。後者は「スーパーPAC」として知られており、前者とは異なり、調達した資金を選挙本部に提供することはできず、独立して使用する必要があります。スーパーPACは支援金受領に制限がないため、候補者は多額の資金を費やすことで選挙での自らの勝算を大きく高めることができます。このことから、多くのアメリカ人がこれに抗議し、それを腐敗の温床とみなしています。

英ロンドンに拠点を置くオンラインユース事業、ミドルイースト・アイによりますと、今年のアメリカの選挙でシオニスト・ロビーは、イルハン・オマル議員などの革新派議員の当選の阻止および、穏健派の民主党候補の選出に多額の費用を費やしています。というのも、これらの革新派議員はシオニスト政権イスラエルの行動を公然と批判し、パレスチナへの支持を表明しているからです。

アメリカの選挙では以前から、シオニスト・ロビー活動が広く行われてきていましたが、ガザ紛争の勃発以来、シオニスト・ロビーはアメリカでのパレスチナ支持派の人物との闘いに向けた努力を強化しています。イルハン・オマル議員も決して、イスラエル支持派の攻撃の対象から外れてはいません。彼女は2018年の米議会選挙で勝利して以来、シオニスト支持者の攻撃の主要な標的と化しているのです。

 

主要キーワード:イルハン・オマル、アメリカのロビー活動、イスラエルの対米影響、アメリカのユダヤ人、シオニズムとは何か、AIPACとは何か

 


ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。

Instagram     Twitter