7月 14, 2016 21:16 Asia/Tokyo
  • 韓国での反米デモの継続

韓国人数千人が数度にわたって、アメリカのミサイル防衛システムTHAADの配備に抗議し、ソウルにある国防省の前でデモを行いました。

ガッファーリー解説員

14日木曜、韓国で行われたデモは、THAADの配備に関する合意に抗議したものですが、これまでのデモより大きなものとなり、韓国の政府関係者による強いメッセージを含むものとなりました。韓国のデモ参加者は「政府の決定は、国内や地域に緊張を拡大させるだけだ」と述べています。THAADは韓国南部のソンジュに配備される予定です。一部ではこの地域は戦略的地域と見られています。

韓国の抗議者と共に、中国、ロシア、北朝鮮も韓国政府の決定をアジアにおけるアメリカのより幅広い駐留に向けた道を整えるものだとしています。

 

中国やロシアは、アメリカはできる限り、東アジアや極東、東南アジア諸国との関係を見直し、強化しようとしていると見ています。これは、この地域におけるアメリカのアジア政策の維持を再度強調するものです。こうした中、アメリカのミサイルシステムTHAADの韓国配備はアメリカによれば、単に防衛の側面を持ち、北朝鮮の核・弾道ミサイルから生じる脅威を抑制するためのものだということです。アメリカは北朝鮮が日を追うごとにこれに関する自らの活動を拡大していると主張しています。

おそらく、北朝鮮にとって軍事的な優勢を手にすることは不可能でしょうが、アメリカは防衛、治安、軍事戦略を進めることで、ある意味、戦争は実際外交の延長だと吹き込もうとしています。

こうした中で、一部の国は兵器競争の継続に懸念を表明しており、その原因はアジアにおけるアメリカの軍国主義政策にあるとしています。さらに兵器競争の継続はおそらく軍事的な衝突につながるでしょう。このため、中国は何度となく朝鮮半島における核兵器廃絶を支持しており、行動のイニシアチブをアメリカやその同盟国から奪い、地域を危機から救い出すための最良の方法は、協議の継続だと考えています。中国は戦略的安定には朝鮮半島の核兵器廃絶の段階に到達することが必要だとしています。さらに一国の治安の維持は、軍事力やテクノロジーに頼るだけでは実現できません。なぜならこれに関する外交的な手段が大きな重要性をおびてくるからです。

いずれにせよ、ここ数年の韓国や日本での反米デモは政府に加えて、アジアの多くの国民も、彼らの主権や国の誇りをふみにじるようなアメリカの干渉的な政策に不満を感じていることを示しているのです。

タグ