仏大統領、「新たな国際体制の構築・露欧関係の見直し必要」
エマニュエル・マクロン仏大統領が、欧州とロシアの関係見直しを求めました。
マクロン大統領は、新たな国際体制を構築する必要性について言及し、「ヨーロッパは、この大陸に平和と安定を確立・継続すべく、現在の対ロシア関係を再考すべきである」と述べました。パールストゥデイによりますと、マクロン大統領はまた、「我々は、欧州の平和について新たな方法で構想を練る必要がある。それは、欧州大陸が決してEUやNATO北大西洋条約機構の加盟国にだけに限定されるものではないからだ」としています。
続けて、「現在の国際体制は第2次世界大戦後の数年間で創設されたものであることから、新たな課題への対応に必要な能力が欠けている」と指摘し、「新たな国際体制が必要とされるのは、現在の世界秩序が不完全かつ不公平だからである」と強調しました。
こうした中、イタリアのアントニオ・タイヤーニ外相は「我が国は、ロシア領土深部への攻撃に関する欧州議会の決定を支持しない」と強調しています。
欧州議会議員らは先週、ウクライナによるロシア領土深部への攻撃に対する制限の即時全廃をEU指導者らに求める決議案を、圧倒的多数で採択しました。
こうした西側諸国の反ロシア的な姿勢に反応し、ペスコフ・ロシア大統領府報道官は、「西側諸国は、ウクライナを最後までロシアと戦わせることに執念を燃やしている」と述べています。
CNNによりますと、ロシア領土深部への攻撃を目的としたウクライナの西側製長距離ミサイル使用許可をめぐる議論は、米ニューヨークで国連総会が始まったことに伴い、国際的な注目を集めると見られています。
CNNはさらに、「ウクライナのゼレンスキー大統領は、西側製長距離兵器の使用を主張しているが、同国の戦場における成果ははっきりしていない」と報じました。