イスラエルの犯罪行為における米の役割
(last modified Thu, 31 Oct 2024 08:42:00 GMT )
10月 31, 2024 17:42 Asia/Tokyo
  • イスラエルの犯罪行為における米の役割
    イスラエルの犯罪行為における米の役割

発表された公式試算によれば、アメリカはわずか1年間でシオニスト政権イスラエルに220億ドル以上の軍事支援を提供していることが明らかになりました。

【ParsToday国際】米ワトソン大学・公共国際問題研究所は報告書で、イスラエルによるパレスチナ人虐殺の費用の相当程度が米国の資金提供により賄われているとしました。アメリカは常にイスラエルにとっての戦略的同盟国であり続け、シオニスト政権に対して最も多くの政治的、軍事的、武器的援助を提供しています。統計に基づけば、アメリカの対イスラエル援助額は、イスラエル「建国」以来、総額3100億ドル以上に達しています。

これらの支援は、特に様々な戦争や危機の際に増大しており、昨年10月7日のガザ戦争の開戦後もアメリカは各種武器や軍事支援の提供によりイスラエルを支援してきました。

実際、バイデン政権はガザ戦争の勃発以来、対イスラエル武器提供において主要な役割を担ってきました。前出のワトソン国際関係研究所の新たな報告書からは、ガザでのイスラエルによる戦争が始まって以来、アメリカがイスラエル政権に対して武器装備をはじめ空母配備に至るまで220億ドル以上の軍事援助を提供してきたことが判明しています。

米国がイスラエルに提供した武器には、誘導爆弾や地中貫通爆弾(バンカーバスター)なども含まれています。こうした兵器がイスラエルによるガザ虐殺に利用されていることに対し多くの国際機関が警告を発するとともに、アメリカの対イスラエル支援の停止を求めています。同じ声は、一部の米国当局者からも聞かれるようになっています。

フランチェスカ・アルバネーゼ国連特別報告者(パレスチナ人権担当)はこれに関して、「ガザのパレスチナ人住民に対するイスラエルの攻撃は、西側諸国から供与された武器により行われている」と語っています。

また、米上院のバーニー・サンダース議員も、米メディアの大半が近く行われる米大統領選挙に釘付けになっているとし、「ガザで起きていることを無視してはならない。今ガザは、人道危機が日に日に悪化している地である」と述べています。

サンダース議員はまた、「この蔓延する暴挙と国際法違反のさなか、アメリカはガザ戦争でイスラエル政権に肩入れするために、数十億ドルの財政支援に加えて、軍事支援という形で数千発の爆弾やその他の兵器をイスラエルに送り続けている」としました。

対イスラエル援助問題は現在、アメリカの社会、さらには民主・共和両党の2大政党の間で深刻な課題となってはいるものの、両党はそれぞれ異なる形で対イスラエル支援の継続を強調しています。

一方で多くのアメリカ国民は国内の経済状況に不満を抱いており、こうした対外援助がアメリカの経済問題を悪化させる原因であると考えています。

米CBSニュースの世論調査では、回答者の3分の2が米政府によるイスラエル支援に反対しています。これに関連して、USAID・米国際開発庁は、過去76年に及ぶ米政府によるイスラエル支援金額について、「もしこの資金が貧困ライン以下にある3000万人の米市民に分配されたとしたら、1人当たり1万ドルを受け取る計算になる」と表明しました。

アメリカがこれほどまでにイスラエルを支援し、ガザのパレスチナ住民に対するイスラエルの犯罪が続いているにもかかわらず、イスラエルにとって明るい見通しはありません。イスラエル経済会議の議長を務めたユージン・カンデル氏もこの点に関して、「イスラエルはこれまで80年近くにわたり米国から多大な援助を受けてはいるが、今後10年以内にユダヤ人の独立的存在が立ち行かなくなる可能性は非常に高い」と語りました。

これについては、米ハーバード大学教授のジョン・ミアシャイマー氏も「イスラエルに対するアメリカの保護主義政策はアメリカの国益を危険にさらすだけでなく、西アジアの緊張を煽るものである。このような政策を続ければ、アメリカは世界で益々孤立するかもしれない」との見解を示しています。

 


ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。

Instagram     Twitter     


 

タグ