移民めぐる抗議運動で炎上する米ロス:ホワイトハウスの支配者の素顔【写真あり】
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米ロスで市民らがトランプ大統領の移民政策に反対し大々的に抗議
アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスで、ドナルド・トランプ米政権の厳格な移民政策に反対する大規模な抗議行動が暴力を伴う衝突に発展しました。
ロサンゼルスにてICE米移民関税執行局による大規模な移民拘留作戦への反発から始まった大規模な抗議行動は、8日日曜にトランプ大統領の指示で2000人の州兵が投入されたことでさらに激化しています。
【ParsToday国際】しかし、政府側のこの動きはカマラ・ハリス前副大統領や野党・民主党のバーニー・サンダース上院議員を含む複数の政府関係者や政治家から厳しく批判されています。

イルナー通信によりますと、カマラ・ハリス氏は8日日曜、カリフォルニア州の自宅から、州兵の派遣・配備を「残忍」で「複数の衝突の危険な助長行為」と評しました。また抗議活動を「完全に平和的」なものだとして、抗議者側を支持しています。こうした中でロス市内各地では投石、火炎瓶の投げ込み、車両への放火が報告され、少なくとも44人が逮捕されています。
また、サンダース上院議員も米CNNのインタビューで、「州兵の派遣はアメリカの『権威主義』への傾倒の兆候であり、民主主義への脅威だ」として警告するとともに、「我々には法の支配を信じていない大統領がいる」とコメントしました。

トランプ政権はアメリカ史上最大規模の強制送還キャンペーンの実施を公約しており、1798年の外国人敵対者法を論拠として、合法的な証明書を持つ移民であっても強制送還できる広範な権限を行使しています。この政策は抗議活動者、特にメキシコ国旗を自らのルーツへの誇り、及び連隊の象徴とみなすメキシコ系アメリカ人の感情を逆なでした形となっています。

米ニューヨーク・タイムズ紙は「これらの旗は、多くの抗議者にとって移民政策への抵抗を象徴するものだ」と報じましたが、ホワイトハウスのスティーブン・ミラー上級顧問は抗議者らを「暴徒」として扱い、彼らの行動を非難しました。

一方、カリフォルニア州知事ギャビン・ニューサム氏は、海兵隊員の街頭派遣を示唆してのピート・ヘグゼス国防長官による脅迫を「常軌を逸している」とし、市民に対する武力行使を非難しました。これに先立ち、ヘグゼス長官は「カリフォルニア州サンディエゴにあるキャンプ・ペンドルトンの海兵隊員は完全警戒態勢にある」と発表していました。

ICE米移民関税執行局の捜査官が今月6日、カリフォルニア州パラマウントなどのラテン系住民居住地区を襲撃したことから緊張が高まり、衝突が続く中、ロサンゼルスは抗議者と連邦軍の衝突の場となっています。南カリフォルニアの地元チャンネルABC7は、軍用トラックと暴動鎮圧用の装備を整えた兵士が市内中心部にいると報じました。
トランプ大統領は自らが創設したSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で州兵の活躍を称賛するとともに、抗議活動におけるマスク着用を禁止し、危機管理能力が欠如しているとして知事と市長を批判しました。こうした中、地方当局と連邦当局の間では移民政策と抗議活動の運営をめぐり、今なお対立が続いています。