西側諸国のイランに対する目的は何か?
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外国メディアは、イラン最高指導者ハーメネイー師による新たな発言を伝え、「(西側諸国が言うイランの)核計画、ウラン濃縮、人権は口実であり、彼らの真の狙いは我々の宗教と知識だ」と語ったことを報じました。
(last modified 2025-08-02T03:38:33+00:00 )
7月 30, 2025 18:16 Asia/Tokyo
  • イラン最高指導者ハーメネイー師
    イラン最高指導者ハーメネイー師

外国メディアは、イラン最高指導者ハーメネイー師による新たな発言を伝え、「(西側諸国が言うイランの)核計画、ウラン濃縮、人権は口実であり、彼らの真の狙いは我々の宗教と知識だ」と語ったことを報じました。

ハーメネイ師は29日、先月のイスラエルとの12日間にわたる戦争の殉教者を追悼する式典で、「イラン・イスラム共和国の建設において、最も重要な要素は『宗教』と『知識』であり、これにより、多くの分野で敵を後退させることができた。これからも同様に続くであろう」と語りました。

ハーメネイー師は西側諸国がイランに敵対する本当の理由について、次のように述べました。

「西洋の帝国主義、特にアメリカが反対しているのは、我々の宗教と知識だ。彼らはこの広範な信仰を持つ人々に反対し、イスラムとコーランのもとで団結した我々に反対している。また、我々の持つ知識にも反対している。革命後、イランの人口は2倍になり、大学生数はおよそ10倍以上に増えたが、このことに彼らは不満を持っている。イラン・イスラム共和国が人文学、テクノロジー、宗教など様々な学問の分野で新しい成果を発表することが、彼らを不安にさせている。彼らは核問題やウラン濃縮、人権などを口実として取り上げるが、それらはただの口実に過ぎない。本当の問題はそこではない」

ハーメネイー師の今回の演説は、特にアメリカとイスラエルがイランに対して抱いている敵意の本質を再確認させるものとなりました。アメリカや西側同盟諸国は、ウラン濃縮を含む核能力の問題や人権、テロ支援などといった口実をでっちあげてイランを常に非難しています。

西側諸国が各国に対して二重基準を適用していることを考慮すると、イランについては常に口実を作って圧力をかけ、さらには軍事攻撃を行うための大義を探し続けていることは、アメリカとその同盟国、特にヨーロッパのトロイカやイスラエルといった国々が、イラン・イスラム共和国の本質に問題を抱えており、その存続を認めていないことを示しています。

興味深いことに、ハーメネイー師の重要で核心的な発言は、西洋のシンクタンクによっても注目されています。米シンクタンク「民主主義防衛財団(FDD)」は、ハーメネイー師の発言を分析し、「核問題を利用してイランを弱体化させようとしていると非難した」と報じました。

FDDは、ハーメネイー師の発言が「イランがウラン濃縮の停止を考えていないこと、地域での抵抗勢力への支持を続けること、そして核やミサイルプログラムの再建に決意を示していることを示している」と分析しました。また、ハーメネイー師の発言が、イスラエルとの戦争がイランの核や地域政策に対するアプローチに影響を与えていないことを示しているとも指摘しています。

1979年のイスラム革命後、イランは国内で自立し、戦略的な分野における外部依存を大幅に減少させることができました。特に石油・ガス、石油化学、重工業などの分野での自立が進みました。さらに、イランの若き科学者たちは、ナノテクノロジー、幹細胞、宇宙産業など、先進技術において驚異的な成果を挙げました。イランは、科学と学問の分野でも目覚ましい進展を遂げています。

イラン社会の科学レベルの向上、識字率の増加、学校や大学の学術的な施設の発展、さまざまな科学分野での学生数の増加、論文の発表数や引用数でのトップランク、特許の取得、ナノテクノロジー、核技術、宇宙技術、幹細胞研究における優れた成果などは、イスラム共和国の重要な科学技術的成果といえます。

また、大学数の大幅な増加もイランの科学技術の発展を示す指標として挙げられます。革命前、イランには約15の大学しかありませんでしたが、現在では2640校以上の大学が存在しています。学生数の増加も革命後の科学技術発展の重要な指標です。革命前、イランの大学生数は15万人を超えることはありませんでしたが、現在では420万人以上が学業に従事しています。こうしたことから、イスラム社会の一員として様々な分野で素晴らしい進展を遂げているイランが世界から注目されることに対して、 西側諸国は恐れを感じているのです。

イスラム革命後のイランの科学技術的な進展は、敵国さえも認めざるを得ないものであり、これを否定することはできません。イランが新たな技術を獲得し、急速に発展してきたことは、西洋、特にアメリカにとって非常に脅威となり、圧力や妨害、制裁、さらには核問題を口実にした戦争を始める要因となっています。実際、イランの敵国は、イランの急速な発展、特に経済・商業、科学・技術、社会・文化、外交政策における活発な活動、そしてその軍事的抑止力の増強に深い恐れを抱き、その結果として、イランに対する敵意を強めているのです。

 

 


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