1つの時代の終焉:25年にわたる日本の歴史を刻んだ連立政権の崩壊
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危機に瀕している日本の政界(右は高市早苗新自民党総裁
日本公明党が自民党との連立政権の解消を決定したことにより、日本ではこれまで長らく続いてきた自公連立政権が崩壊し、政治的危機が生じています。
公明党が自民党との連立を離脱したことで与党による連立政権に終止符が打たれることになり、自民党新総裁で首相に指名された高市早苗氏(64)の政治的将来は早くも暗雲が立ち込め、先行き不透明となっています。
【ParsToday国際】イルナー通信によりますと、自民党総裁に就任して1週間足らずの高市氏は、今月末までに国会で首相の承認を受ける予定で、日本史上初の女性首相となる見込みです。
しかしながら、過去26年間にわたりほぼ恒常的に日本を統治してきた連立政権からの離脱・解消という公明党の今回の決定により、日本政界の勢力図は激変し、政治危機が勃発しています。
公明党の斉藤鉄夫代表(73)は自民党幹部との会談後、「連立政権を一旦白紙に戻し、自民党との連立解消を求める。我々の要求に対する明確な回答が得られなかったため、高市早苗氏の立候補への支持は不可能であると表明する」と語りました。
日本の報道各社によりますと、斉藤代表は、自民党の「派閥裏金」事件に関する高市氏の対応に不服を表明したものの、臨時国会に提出されるとみられる2025年度補正予算案について、賛否は「今後の協議による」と述べています。
高市早苗・自民党新総裁も自公連立政権の崩壊を「大変残念な結論となった」と表明し、「一方的に先方からは連立政権の離脱を伝えられた」と述べました。
高市総裁は、高インフレと党の裏金問題に対する国民の不満を受けて国会の過半数議席を失った石破茂元首相の後任となる予定でした。
高市氏はマーガレット・サッチャー元英国首相を自身の政治的ロールモデルとして挙げており、今月4日の総裁選の決選投票で勝利した後、記者会見で日本の「新時代」の幕開けについて語っていました。高市氏は同決選投票で小泉進次郎農林水産相(44)を破り勝利を収めています。
高市氏は就任早々に高齢化や経済停滞、地政学的動向、移民問題などの課題に直面する形となっています。
一連の報道によりますと、高市氏の首相としての初の公式任務の一つは、今月下旬に日本に短期間滞在する予定のドナルド・トランプ米大統領との会談となる見込みです。