中南米における米国の介入の歴史は繰り返されるか?
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ドナルド・トランプ米大統領
数百万人もの米国市民が新年最初の土曜となった今月3日、自分たちが南米ベネズエラと戦争状態にあるのか、という疑問とともに起床することとなりました。
英ロンドンに拠点を置くオンライン・ニュース事業ミドル・イースト・アイは「ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を逮捕・拉致したという米国の行動は、ベネズエラ自身、アメリカの国際的な地位、そして大統領職に関する国内法および国際法にまで広範な影響を及ぼすだろう」と報じています。
【ParsToday国際】外国の大統領を拉致することは、衝撃的な行動だと言えます。それは、国際慣習上そのような行為は一種の戦争行為とみなされることによります。
トランプ米大統領は今回の行動を正当化するため「マドゥロ大統領が麻薬密輸に関与し、それがアメリカ国民の安全を脅かしている」と主張していました。しかし、その後のトランプ大統領の発言は、彼がベネズエラの関与を事実より大きく誇張し、アメリカの「裏庭」と見なす地域において、ハードパワーを通じより大きな影響力を行使しようとしていたことを物語っています。
この出来事は、アメリカが中南米に介入した時代を想起させます。当時、アメリカにとって好ましくないとされる指導者らは打倒され、傀儡政権が樹立されました。マドゥロ大統領が逮捕後に米ニューヨークへ向かう途中、トランプ氏が米フロリダ州にある自らの邸宅マール・アラーゴで行った記者会見は、勝利宣言に満ち、2003年のジョージ・W・ブッシュ大統領によるイラク戦争での勝利宣言を彷彿とさせるものでした。当時の米国防長官は、この行動をリンカーン大統領やルーズベルト大統領の歴史的瞬間を凌駕するものとまで捉えていました。
しかし米国内では、米国の対ベネズエラ攻撃が事実上の戦争であり、議会の承認が必要であることに野党民主党が激怒しています。一部の上院議員は、トランプ大統領が議会の承認なく戦争に突入しており、責任を問われるべきだと強調してきましたが、与党共和党指導部はトランプ氏を支持しています。
複数の世論調査によれば、アメリカ市民の大半はベネズエラへの軍事介入に反対しており、トランプ氏の支持者の中にも、「トランプ氏が終わりのなき戦争を終わらせると信じていたため裏切られた」と感じている者も存在します。
イラク、アフガニスタン、リビアの経験は、計画性のない指導者の急速な失脚が国家を混乱に陥れる可能性があることを示しています。ベネズエラは、今まさにこの危機に瀕しているのです。トランプ氏はベネズエラの将来について短絡的な見解を示し、「安全な政権移行」が行われるまで米国がベネズエラを統治するとまで宣言しました。さらに、複数の石油会社がベネズエラに進出し、石油を奪還するとも公言しています。世界レベルで捉えると、この行動は米国が西半球における完全な支配・覇権の確立を狙っていることを物語っていると言えるでしょう。

