在イスラエル米国大使の発言をめぐる論争とアラブ諸国の意味深長な沈黙
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シオニスト政権イスラエル占領地に駐在する米国大使が、イスラエル占領政権による全アラブ諸国の占領を支持したものの、この問題に関してアラブ諸国は非常に消極的な立場を示しています。
(last modified 2026-02-23T04:24:54+00:00 )
2月 23, 2026 13:21 Asia/Tokyo
  • アメリカのマイク・ハッカビー駐イスラエル大使
    アメリカのマイク・ハッカビー駐イスラエル大使

シオニスト政権イスラエル占領地に駐在する米国大使が、イスラエル占領政権による全アラブ諸国の占領を支持したものの、この問題に関してアラブ諸国は非常に消極的な立場を示しています。

タスニーム通信によりますと、アラブ諸国に対するシオニスト政権の主権、およびアラブ諸国の領土のイスラエル占領地への併合、というマイク・ハッカビー駐イスラエル大使の大胆な発言がアラブ社会で物議を醸しており、これは占領政権のベンヤミン・ネタニヤフ首相がここ数ヶ月「大イスラエル」と呼ばれるプロジェクトについて述べた発言を想起させているということです。

「ナイル川からユーフラテス川までのイスラエル領土」と称する地域についてのハッカビー大使の発言は、アラブの政界やメディア界で物議を醸しています。ハッカビー大使はあるメディアのインタビューで旧約聖書を引用し、ナイル川からユーフラテス川までの土地は「アブラハムの子孫」に約束されたと主張しました。これらの地域は現在の地理的範囲ではエジプト、ヨルダン、シリア、レバノン、イラク、サウジアラビアの一部を含んでいます。

ハッカビー大使はイスラエルによる領土併合の合法性について問われた際、「もしイスラエルが全て併合したとしても、それは受け入れられるだろう」と答えました。もっとも、この発言はソーシャルメディア上でたちまち反響を呼び、一部のユーザーはこれをアメリカの外交政策の一部に対するイデオロギー的アプローチの表れだと評しています。

「大イスラエル」論説との関連性

地域アナリストらは、こうした見解の提示が、かつてイスラエルの一部政治家によって提唱されていたいわゆる「大イスラエル」論を想起させると考えています。これについては、1982年にイスラエルのジャーナル「Kivunim」に発表されたオデッド・イノン(Oded Yinon)が発表した論文が論拠とされています。この同論文は、イスラエルの戦略的優位性を確保するためにアラブ諸国をより小さな単位に分割することを強調しており、この計画は地域の政治文献では「イノン計画(Yinon Plan)」として知られるようになりました。

アラブ諸国の反応:非難するも行動はなし

これに対し、アラブ・イスラム諸国は非難声明を発しました。GCCペルシャ湾岸協力会議およびOICイスラム協力機構は、イスラエル駐在のハッカビー米国大使の発言を国際法違反として非難しています。しかし、アラブ諸国の反応は、米国政府に「公式説明」を求める程度にとどまり、大使召喚といった具体的な外交行動は報告されていません。

一部のアラブ人アナリストらは、このアプローチを慎重な行動と評し、アメリカとの直接的な緊張激化を回避する兆候だと見ています。その一方で、批判派は、反応のレベルが発言の規模に見合っていないと。

ハッカビー大使の最近の発言により、アラブ圏世論の議論の焦点は再び、地域の地政学的枠組みの将来、並びに同地における外国勢力の関与に集中していると見られます。

 

 


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