10月 25, 2016 20:47 Asia/Tokyo
  • アメリカ大統領選挙費用との、嘘のような単純な比較(18)

アメリカでは、今年の大統領選挙での有権者の票を獲得するためだけに、この1年間で選挙費用と称して16億3200万ドルが使われました。 この金額は、アフリカの5億5000万人の人々の1日分の収入の合計に相当します。

現代の世界経済の特徴は、富裕層と貧困層、さらには国同士の間に大きな格差が存在することです。このように、現代の世界には大富豪の階層と極貧の階層が存在しています。アフリカでは、5億5000万人が絶対的な貧困状態におかれています。言い換えれば、アフリカでは5億人以上が1日当たり1ドル25セント以下で生活していることになります。

 

これらの人々は、自らの1日の最低限のニーズを満たすことさえもできません。彼らの限られた生活予算では、医療や保健衛生のための予算は当てられていません。一方、アフリカから大西洋を隔てたアメリカでは、来月の大統領選挙で有権者の票を獲得するためだけに、この1年間で選挙活動のために16億3200万ドルが使われました。

 

この数字は、アフリカの5億5000万人の人々の1日分の収入の合計額と同額です。国連は、世界からの貧困の撲滅のためには、今後20年間で少なくとも1750億ドル、あるいは、毎年87億5000万ドルずつ拠出する必要があると発表しています。このことから、アメリカの大統領選挙で、有権者からの得票という目的だけで、政治家が拠出した費用は、世界からの貧困の撲滅のために毎年拠出されるべきである費用全体の16.7%を占めていることになります。

タグ