ミャンマーで、過激派仏教徒がイスラム教徒の式典会場を襲撃
ミャンマーで、過激派仏教徒がイスラム教徒の式典の会場を襲撃しました。
プレスTVによりますと、ミャンマーのイスラム聖職者協会の関係者は8日日曜、「過激派仏教徒は、我々がどのような過ちを犯したかを説明することなく、我々の式典を妨害した」と語っています。
この関係者はまた、ミャンマーでの過激派仏教徒によるイスラムの儀式の妨害行為を、宗教の自由の侵害だとしました。
こうした中、この儀式の実行委員長は、「ナショナリストの仏教徒は政治的な対立を引き起こそうとしている」とし、「この儀式は、これまで7年間にわたり暴力行為を伴うことなく実施されている」と述べています。
さらに、過激派仏教徒がこの儀式を襲撃した理由として、政治的な利益を挙げました。
ミャンマー西部ラカイン州の村に対する政府軍の攻撃が続く中、ロヒンギャ族のイスラム教徒2名が虐待により死亡しています。
現地筋は、ミャンマーの国境警察と政府軍が同国北部の複数の村を襲撃したことを明らかにしました。
この攻撃で、ロヒンギャ族の民間人300人以上が逮捕され、ほか多数が拷問を受け、また多数の女性が迫害を受けています。
ミャンマーでは、2012年から西部ラカイン州で過激派仏教徒によるロヒンギャ族のイスラム教徒への攻撃が始まっており、イスラム教徒に対する大規模な暴力行為が発生しています。
仏教徒の攻撃により、少なくとも1000人が死亡したほか、10万人以上が住む家を失い、西部ラカイン州の難民キャンプや近隣諸国での生活を余儀なくされています。
国際人権団体は、ロヒンギャ族のイスラム教徒に対する暴力は、人類に対する犯罪と見なされるとして警告しています。
仏教徒はこの数年、イスラム教徒の活動を制限する目的で、モスクを破壊し、イスラム教徒の宗教的な儀式の開催を妨害しています。
ミャンマー政府は、ロヒンギャ族のイスラム教徒の市民権を正式に承認しておらず、彼らをバングラデシュなどの周辺国から違法に入国した移民と見なしています。