EU上級代表、「北朝鮮危機は、軍事的な手段では解決できない」

EUのモゲリーニ外務・安全保障政策上級代表が、北朝鮮問題への軍事的な解決法を否定しました。

フランス通信によりますと、モゲリーニ上級代表は、「外交は北朝鮮の危機を解決する唯一の方法だ」と強調しました。

モゲリーニ上級代表は同時に、「EUは、北朝鮮に対する国連安保理の新たな制裁を支持する」と述べました。

アメリカは、6日水曜夜、北朝鮮への石油制裁を目的とした決議案を安保理に提出しましたが、ロシアのプーチン大統領が、韓国のムンジェイン大統領との会談で、この決議案への反対を示しました。

この決議案は、北朝鮮への石油の輸出を禁じるとともに、北朝鮮からの労働者の受け入れを禁止しています。

アメリカの決議案はまた、キムジョンウン労働党委員長に対する資産凍結と渡航禁止の導入を提案しています。

キムジョンウン委員長は、この決議が現在の形で採択された場合、国連のブラックリストに載ることになり、他国への渡航が禁止されます。

また、北朝鮮の国営航空会社、軍、8つの政府部門の資産が凍結されます。

プーチン大統領は、アメリカの北朝鮮に対する制裁は効率的ではないとし、北朝鮮の核・ミサイル実験をめぐる現在の危機が高まれば、世界的な悲劇が起こる可能性があると警告しました。

プーチン大統領は、「協議が、朝鮮半島危機の唯一の解決法だ」と強調しました。

北朝鮮は、先ごろ、非常に破壊力の高い水素爆弾の実験を行いました。

北朝鮮政府は、アメリカとその同盟国による朝鮮半島での敵対政策や軍事駐留は、北朝鮮の主権を脅かすものだとし、「脅威に対抗するために、防衛・核計画を続けていく」と強調しています。