IMF専務理事が、アメリカの追加関税措置の結果について警告
IMF・国際通貨基金のラガルド専務理事が、アメリカによる追加関税措置が国際貿易に及ぼす影響について警告しました。
中国を初めとする一部の国とアメリカの貿易戦争の中、21日土曜、G20・先進20カ国・地域による財務相・中央銀行総裁会議が、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで、2日間の予定で開幕しました。
IRIB通信によりますと、ラガルド専務理事は21日、世界の経済大国に対し、「アメリカによる追加関税措置は、世界経済の発展に大きな弊害をもたらすだろう」として警告しています。
アメリカのトランプ大統領は20日金曜、中国からの輸入品5000億ドル分に対し、追加関税を賦課すると表明しました。
ラガルド専務理事は、ブエノスアイレスでの今回の会合で、既に発表されている一連の制限が世界貿易に及ぼす影響に関する報告を提出することになっています。
ラガルド専務理事の発言前に、アメリカのムニューシン財務長官は記者団に対し、追加関税措置は世界最大の経済大国であるアメリカに甚大な影響を及ぼすだろう、と語りました。
ムニューシン長官は、侵略的な手段により、中国に対する貿易戦争においてアメリカに同盟するヨーロッパ諸国を、アメリカ側につけようとしています。
こうした中、EUやカナダから輸入される鉄鋼やアルミニウムにアメリカが追加関税を賦課したことは、中国に対するこれらの国とアメリカの協力の範囲を狭める結果となっています。
フランスのブリュノ・ル・メール財務大臣は21日、ブエノスアイレスでのG20会議の傍ら記者会見し、「アメリカが、鉄鋼製品に対する関税を撤廃しない限り、EUはアメリカとは自由貿易協定に関して協議しない」と述べました。