カシミール問題 安保理がインド・パキスタンに自制要求
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国連の安全保障理事会
国連の安全保障理事会は16日金曜、インドとパキスタンが領有権を争って対立するカシミール地方の情勢を話し合う緊急会合を開きました。
日本の産経新聞が米ニューヨークから伝えたところによりますと、理事国はインド、パキスタン両国に一方的な行動を控え、自制を求める認識で一致しました。カシミール問題に関して安保理会合を開くのは約50年ぶりです。
同問題を巡り、トランプ米大統領は16日、パキスタンのカーン首相と電話協議しました。
今回の会合はインド政府が北部ジャム・カシミール州を直轄地にすると発表したことを受け、パキスタンと中国が開催を要請しました。会合は理事国のみで非公開で開かれ、非理事国のパキスタンとインドは出席加していません。
会合後に理事国を代表して記者会見した中国の国連大使は「人道的観点からも現状を深く憂慮している」と述べました。「(インドとパキスタン間の)緊張はかなり高まっており、非常に危険な状態だ。当事国は状況を悪化させるような一方的な行動を控えるべきだ」との見方を示しました。
インド政府が、同国の憲法第370条を削除し、ジャム・カシミール州の自治権を剥奪、同州を正式にインドに併合すると発表しました。
1940年代末、インドとパキスタンがイギリスの植民地支配から独立したことを受け、両国に加え中国がカシミール地方の一部をそれぞれ実効支配しました。その一方で国連は決議の中で、同地域の処遇についてはカシミール地方の現地住民による住民投票で決定することを強調しています。
現在、カシミール地方でインドが実効支配する地域では、住民の90%以上がイスラム教徒です。
しかしインド政府の新たな決定は、ヒンドゥー教徒による同地域での土地売買や定住を容易にし、この地の人口構造の変化を後押しすることにもつながります。
中国はカシミール地方の一部を実効支配しており、今回の問題の当事者でもあります。中国の国連大使は自国の立場として「インドの行動がカシミール地方の緊張を高めていることは明白だ」と語りました。
会合後、パキスタンの国連大使は会見を開き「会合を開いたことで国際社会が認知する対立となった。内政問題だというインドの主張は無効だ」と強調した。一方、インドの国連大使は「完全にインドの内政問題で、平和で穏やかな状況が続くよう努めている」と反論しました。
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