アメリカ大統領選挙予備選、クリントン氏とトランプ氏のリード
アメリカ・ニューヨーク州で、大統領選挙の予備選挙が行われ、共和党はトランプ氏、民主党はクリントン氏が勝利しました。
アボルファトフ解説員
世論調査の結果にも表れていたように、今回の予備選挙では、民主党と共和党で、共にこれまでリードしてきた候補者が勝利しました。
クリントン氏は58%の支持率、トランプ氏は60%の支持率を獲得しました。この結果により、民主党のクリントン氏は合計で1918票、共和党のトランプ氏は、844票を獲得しています。
ニューヨーク州の予備選挙の結果は、クリントン氏が民主党候補となる確率が高くなっていることを示しています。クリントン氏は、残りの予備選挙で26票を獲得すれば、指名候補となるのに必要な2383票に達します。一方で、唯一のライバルであるサンダース氏は、他の州で70%以上の支持率を獲得しなければなりません。クリントン氏の政治的な名声と選挙資金を考えると、サンダース氏がクリントン氏に勝利する確立は非常に低くなっています。そのため、民主党の指名候補争いは、このニューヨークでの予備選でほぼ決着がついたと言えそうです。
こうした中、共和党では、まだ戦いが続いています。現在、トランプ氏が844票、クルーズ氏が543票、ケーシック氏が147票となっています。共和党の指名候補となるためには最低でも1237票を獲得しなければならず、そのために、トランプ氏は残りの州で53%以上の支持率を獲得する必要があります。クルーズ氏は92%以上、ケーシック氏はすでに望みはありません。このことから、トランプ氏が残りの15州で54%以上の支持率を得られなければ、決選投票に持ち越されるでしょう。
予備選挙や党大会で、どの候補も過半数が獲得できなければ、7月の党大会で代議員の投票による決選投票が行われます。そして、党大会で正式指名された両党の候補者が、11月8日の本選に臨みます。
こうした中、共和党の幹部はトランプ氏に強い不快感を抱いており、共和党の指名候補となるのが妨げられる可能性があります。そうなれば、党内で大きな混乱が起こり、11月の選挙で民主党に票が流れることになる可能性があるのです。