アメリカ最高裁、イラン凍結資産20億ドル押収の判決
4月 21, 2016 21:04 Asia/Tokyo
アメリカの最高裁が、20億ドルのイランの凍結資産を、イラン政府による犠牲者への賠償金として押収することを認める判決を出しました。
プレスTVによりますと、この判決は20日水曜に出され、この押収資産には、1983年のレバノン・ベイルートの爆弾事件の犠牲者の遺族への賠償金が含まれるとしました。
アメリカ連邦裁判所は2007年、この爆弾事件の犠牲者の遺族に対する賠償金26億5千万ドルの支払いを求めていました。
アメリカ議会も2012年、これを認める中で、犠牲者の遺族に対する賠償金の支払いを求めました。
この判決は2014年、最終的な認可にいたりました。
ニューヨークの銀行口座に預けられていたイラン中央銀行の凍結資産20億ドル近くが、賠償金の支払いという理由で、押収されることになりました。
1955年に調印されたイランとアメリカの間の契約文書によれば、アメリカがイランの資産を押収することは禁じられているため、イラン中央銀行はこの判決の見直しを求めていました。
イラン中央銀行は、議会はこの案を承認することで、権力の分立の原則に違反し、アメリカの司法機関で審理された訴状の結果に影響を及ぼしたと強調しました。
アメリカ最高裁は今回の判決で、議会はアメリカ合衆国憲法の権力の分立の原則に違反していないとしました。
イランは、アメリカ軍兵士241名が死亡したベイルートのアメリカ軍基地の爆弾事件への関与を一切否定しています。
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