視点:米国の反イラン表明 それを否定する4 + 1グループの統一見解
武器禁輸措置を含むイランに対する国連の制裁が9月20日以降に再開されるとした米国の主張をよそに、世界の統一した立場は、この主張を否定し、イランに対する国連の制裁解除が続くことを強調しています。
世界のほとんどの国が米国の発言を否定し、今後も何ら変更はないとの立場を取っています。
米国のライバルやパートナーを含む4+1(英、仏、中、露+独)グループの東西諸国は、この件に関して統一の立場をとっています。中国の張軍国連大使とロシアのネベンジャ国連大使は、国連安保理に宛てた書簡の中で、米国がいわゆるトリガーメカニズムと呼ばれるメカニズムを再発動させる動きは「無効」であり、イランに対する国連制裁措置の停止は継続されるとの見解を記しています。
国連ロシア代表部も米国の措置について、「このような大国がこのような形で自らを貶め、安保理の他のメンバーに対し頑なに反対するのを見るのは誠に心苦しい」と述べています。
4+1グループの欧州3カ国、俗に欧州トロイカを構成する各国外相らも、対イラン国連制裁の再開をめぐる米国の主張を否定する声明を発表し、安保理決議2231の内容に従うと表明しています。この声明では、米国が2018年5月8日に核合意を離脱し、その後核合意のメンバーであることを自ら放棄し、一方的にこの合意から離脱したことを指摘するとともに、「2015年に米国が安保理に送った安保理決議2231の11項によれば、核合意に対する米国の措置は法的効力を持たない。 また、この条項に基づいて行われる決定および措置も、法的地位を持つことはできない」と強調しています。
欧州トロイカの毅然とした姿勢は、少なくともこの分野で欧州同盟国の支持を期待していたトランプ政権の大きな挫折であり、米国の限りない孤立を示すものです。ポンペオ米国務長官は、ヨーロッパ諸国の立場を批判し、これら諸国を受動的だとして非難しました。米紙ニューヨーク・タイムズは、社説において、「世界の国々の反対、それも米国と最も親密なヨーロッパ同盟国の反対は、米国の孤立を示している」と報じています。
米国の国際問題への一方的な取り組みに基本的に強く反対しているロシアと中国は、イランへの武器禁輸制裁の延長を目指したトリガーメカニズムなどを含め、トランプ政権があらゆる手段を用いて反イラン政策を推し進めていることを非難し、イランに対する国連制裁の復活に異議を唱え、措置は完全に無効であるとしました。ロシア外務省は20日日曜、声明の中で、イランへの制裁を全面再開するという米国の「違法な」主張を非難し、そのような措置は他国に法的結果をもたらすことはできず、イランとの合法的な協力を制限することはできないと強調しました。
しかし、これらの反対にトランプ大統領はさほど意に会する風もなく、国連制裁の復活をめぐる反イランの主張が実施可能であるかのように振る舞い、21日月曜には制裁の実施手段と違反者の処罰について執行命令を出す考えだと言われています。米国国務省と財務省も、現在、個人や一部の企業に対して罰金や制裁を科すべく調整中です。一部のアナリストは、この米国の措置が世界的規模で不確実性と緊張の新たな時代の到来を告げると思料しています。ロシア地政学研究センターのKonstantin Syukov所長は、「イランに対する国連制裁の復活を目指すトリガーメカニズムの発動は、米国を孤立させ、信用を失墜させる」と指摘しています。
このような一方的な措置にもかかわらず、現在生じている重要なポイントは、米国が世界の国々にいかにしてその違法な要求を実行させるのかという点です。実際、トランプ大統領は、イランではなくむしろ世界と紛争と闘争を戦っています。そして、力ずくの脅迫的な制裁により、世界を反イランアプローチで率いていくことができると考えています。しかし、現在核合意でのイランの相手国=4+1グループが米国の非合法な要求に一体となって反対していることは、米国が世界での信頼を失墜し、イランに対する妄想上の願望を叶えるため、非常に困難な道を歩んでいることを示しています。米紙ワシントンポストは、分析報告の中で米国の信頼度の低下に言及し、「トランプ大統領は、世界における米国の信頼度に最大の打撃を与えた」とする分析を掲載しました。
その一方で、イラン・イスラム共和国は、要求を押し付けようとする米国のあらゆる措置に警告しています。ローハーニー大統領は、米国がイランに対する核合意以前の国連制裁をすべて再開させようと奔走していることに言及し、その試みは「失敗した」と述べると同時に、「イランは横暴の傘のもとには入らない」と強調しました。
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