コロナ蔓延が悪化、米加州の病院で搬送患者の受け入れに数時間
新型コロナウイルス感染が急拡大している米カリフォルニア州ロサンゼルス郡で、救急患者が緊急治療室の前で何時間も待たされるという惨状が発生しています。
IRIB通信によりますと、アメリカではコロナ感染による入院者が激増していることから、国内の各病院や医療スタッフが危機的状況に直面しているということです。
特にこの数日、カリフォルニア州ではコロナ感染による入院者が急増しており、州内の病院に軍が応援に駆けつけるという事態に発展しました。
当局者によりますと、今月5日の時点で新型コロナウイルスにより入院している患者はロサンゼルス郡だけで約7900人に上り、うち21%が集中治療室(ICU)に入院しており、入院患者は前日比で200人以上増えたということです。
また同日には新たに224人の死亡が発表され、同郡の死者は累計で1万1000人を突破しました。
同郡では、新型コロナウイルスによって救急医療に重大な影響が出ているとして、18歳以上の患者については、病院外で心停止し、現場で自己心拍再開が達成できなかった場合は搬送しないよう指示されており、この対応についてはロサンゼルス郡救急医療サービス局が先週、救急隊員に通知されています。
CNNによりますと、コロナ蔓延によりロサンゼルス郡の事態は悪化する一方で、 心停止状態で救急車を呼んでも病院に搬送されず、たとえ患者が病院に搬送されたとしても、病院に空きがなければ何時間も待たされる可能性もあるということです。
救急医療関係者は、病院前で待たされる救急車が増えれば、通報を受けて対応できる救急車は減り、さらなる遅れを招くことになり、状況は一層悪化するかもしれないと予想しています。
これまでに、アメリカ政府は他国よりもコロナ検査実施に大きく遅れをとっており、現在すでに医療設備や医師・看護市らが対応しきれない医療崩壊寸前の状態にあります。
ロサンゼルス郡のヒルダ・ソリス行政長官は、病院は内部緊急事態を宣言し、教会のジムを病棟として開放しなければならなくなっている」「医療従事者は体も心も疲れ切って病んでいる」とし、この状況を「人的災害」と形容しました。
一方、同郡のバーバラ・フェラー公衆衛生局長は、「ホリデーや年越しパーティー、帰省旅行の結果として、症例数の増加は今後数週間にわたって続くだろう」「1月は今回のパンデミックで最悪の状況を経験することになりそうだ」と語っています。
アメリカ政府およびトランプ現大統領は、アメリカでのコロナ対策で後手に回り、コロナ拡大を助長したとして大きく非難されています。
アメリカは現在、新型コロナウイルスの感染者数、死亡者数がともに世界最多となっています。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://twitter.com/parstodayj
https://www.instagram.com/parstodayjapanese/
http://urmedium.com/c/japaneseradio