タルサ人種虐殺とは?
タルサ人種虐殺事件とは、1921年5月31日から6月1日にかけて、アメリカ・オクラホマ州タルサ市グリーンウッド地区(別名ブラック・ウォール街)にて白人の暴徒らにより黒人住民が殺害され、黒人が経営する商業施設などが爆破、略奪され灰燼に帰した事件です。
この事件は、グリーンウッドの虐殺、ブラック・ウォール街の虐殺としても知られています。
当時、黒人の経済中心地として知られていた、タルサ市内にあるグリーンウッド地区が、白人至上主義者らの集団に襲撃され、数百人の黒人らを大量虐殺し、商業施設や民家、図書館、病院、学校などが密集する35の街路を破壊しました。
この事件により数千人の黒人が住処を追われ、しばらくの間、州兵監視下のキャンプでの生活を余儀なくされています。
当時のタルサの黒人地区の様子を伝えるものとして現在残っているのは、教会の焼け焦げたレンガと地下部分の廃墟のみです。
歴史家らの考えでは、騒乱・衝突が始まったのはある地元紙に「1人の黒人男性が白人の少女の足を踏んだ」と報じられた時だったとされています。
このニュースは、白人たちの怒りを買い、彼らの感情を逆なでした形となりました。
この時、市内の黒人たちは武装してこの男性が白人集団の手にかかって殺されるのを防ごうとしましたが、市の白人たちは黒人たちに向かって行動を起こしました。
これまでに、この事件で生き残った人々、あるいはその犠牲者の遺族らはいずれも損害賠償金を受け取れていません。
保険会社も、現在のレートで合計2700万ドルにも上る黒人犠牲者の大半の保険金支払い要求を拒否しています。
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