カナダ先住民族擁護者らが、国内での建国記念日イベントの自粛を要請
カナダで、先住民族の権利擁護者や族長らが市民に対し、最近同国内で身元不明の先住民遺体が発見されたことへの表敬として、7月1日の建国記念日のイベントの自粛を求めました。
カタール国営衛星通信アルジャジーラによりますと、カナダの先住民族らは「祝賀イベントを行うべき事由がない」として、同国市民に対し、国内で子どもと思われる身元不明の先住民遺体が多数発見されてからまだ数週間しかたっていないことを理由に、国内での国民的祝賀イベントを開催しないよう求めています。
これに基づいて、カナダ先住民族の権利の擁護を主張する人々は一般市民に対し、「拷問や飢餓、性的虐待の結果殺害された子どもたちに敬意を表するべく、カナダ国民は今後数日間に建国記念日の祝賀イベントを開催するのではなく、この国の暦における1日を先住民族に割り当て、彼らに対する犯罪を思い起こさせるべきだ」とアピールしているということです。
カナダ先住民族出身の作家の1人、デイヴィッド・ロバートソン氏はツイッター上のメッセージにおいて、「カナダにいる我々は、特に現時点で国を祝ったり賛美する行事を開催すべき事由はない。特に、わが国のトルドー首相が国内で秘密裏に埋葬されていた数千人もの子供の遺体の発見に無関心であることを目の当たりにした後なら、なおさらのことだ」と語りました。
カナダ・オンタリオ州北部全域の各先住民族の代表者の一部は声明を発表し、「我々はカナダ建国記念日を正式に認めていない。この日を祝う代わりに、カナダの歴史の中で恥ずべき暗澹たる瞬間として、寄宿学校での数千人もの無実のカナダ先住民の子供たちの殺害を思い起こす集会を開く予定だ」と表明しています。
ここ数週間、カナダ先住民の寄宿学校跡の集団墓地で数千人もの子供たちの遺体が発見されたことは、国内外でさまざまな反応を呼び起こしました。
これらの子供たちは、何十年も前に秘密裏に集団墓地に埋葬されていました。
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