米国はジェノサイドの立役者;人権を主張する時は主犯格に
-
米国はジェノサイドの立役者;人権を主張する時は主犯格に
国連人権理事会のアルバネーゼ特別報告者による厳しい内容の報告から、人権擁護ではなくガザでの大量虐殺の主要な共犯者というアメリカの隠された一面が明らかになりました。
パレスチナ占領地域に関する国連特別報告者のフランチェスカ・アルバネーゼ氏は、去る10月末にガザにおけるジェノサイドに多くの国が共謀している事実を詳述した報告書を提出しました。
【ParsToday国際】アルバネーゼは米国の制裁を受けているため国連総会に出席できず、オンラインで報告書を提出しています。カタール国営衛星通信アルジャジーラによりますと、同氏による24ページの報告書は、ガザにおけるジェノサイドという「集団的犯罪」に63カ国が関与していると論じており、その筆頭国は米国だとしています。
アルジャジーラは「アルバネーゼ氏は南アフリカ・ケープタウンにある大学から国連総会に最新の報告書を提出した」と報じました。同氏は報告書で前出の国々を非難し、「ジェノサイドの証拠が山積しているにもかかわらず、これらの国々はイスラエルへの武器供給を続けている」と述べています。ジェノサイドへの協力者として最前線に立っているのはアメリカ、ドイツ、イギリスです。アルバネーゼ氏はまた、「この地域が地政学的に複雑であること」を認めた上で、米国の仲介による対イスラエル関係正常化合意を通じたアラブ・イスラム諸国の共謀を強調しました。
さらにアルバネーゼ氏は、反イスラエルの声に対する米国の弾圧に対し国連が何ら行動を起こさなかったことを批判し、「国連総会は、パレスチナにおけるイスラエルの行動を批判したことを理由に私が今年初めに米国から制裁を受け、ニューヨークへの直接訪問を阻まれたという『危険な前例』に立ち向かうべきだった。これらの行動は国連そのもの、その独立性、誠実性、そして精神への攻撃に他ならない。もしこれらの制裁に異議を唱えなければ、多国間システムの棺に新たな釘が打ち込まれることになる」と語っています。
英ロンドンに拠点を置くオンラインニュース「ミドルイースト・アイ」は、アルバネーゼ氏の報告書に関する興味深い記述を取り上げています。同メディアの報道では、迷信や呪術に嵌るシオニストの側面を強調し、会合の様子について以下のように説明しています;
「イスラエル大使は国連特別報告者を『魔術師』と形容し、報告書を呪文の書と呼び、報告書のあらゆるページをイスラエルに呪いをかけようとする呪文だとみなしたのだ!だが、アルバネーゼ氏はイスラエル大使の攻撃にもかかわらず、沈着冷静かつ冷笑的にこう反論した;『ジェノサイドの容疑者が私の調査結果の核心に反論できず、今できる最大限の行動が私を魔術師扱いすることだというのは摩訶不思議だ。もし私が本当に呪文を唱える力を持っていたとしても、復讐のためにではなく、あなた方の犯罪を永久に止めるために使うだろう』」
ガザにおけるジェノサイドの共謀者の特定に当たっては、過去2年間もの間ガザにおける前例のない不作為を非難されてきた国連も例にもれず、アルバネーゼ氏からの非難の対象となりました。アルバネーゼ氏は「国連はエルビット・システムズ(ガザ攻撃に関与したイスラエル企業)からも購入している」と述べており、おそらくこの問題により、国連が自らの代表の報告書に関するニュース公表において奇妙な行動をとったと思われます。国連は、アルバネーゼ氏の報告に対するイタリアの反応を再掲載し、「アルバネーゼ氏がイタリア国籍であるにもかかわらず、イタリア自身も同氏の報告書を信頼できないと考えている」と主張しました。
ここで重要な疑問が浮上してきます。それは、アルバネーゼ氏は国連代表ではなかったのか、ということです。では、国連はアルバネーゼ氏の報告書を引用する際に、同氏をイタリア国民として、しかも同国でさえも同氏を受け入れていないと言及すべきだったのでしょうか?それとも、国籍に関わらず、国連の代表として言及すべきだったのでしょうか?国連はもはや、加盟国の最も基本的な権利、すなわち「表現の自由」を守る能力を失っているように思われます。つまり国連は、全世界に強硬に対応する米国という国に置かれていることに征服されているのです。

