記録的熱波が北米西部に襲来、カナダでは約５００人が死亡
英紙ガーディアンが、カナダで記録的な熱波により少なくとも５００人近くが死亡したと報じました。
ガーディアン紙は３日土曜、カナダ・ブリティッシュコロンビア州に熱波が襲来したとし、「カナダ西部ブリティッシュコロンビア州で記録的な熱波により、５００人近くが命を落とした」と報じています。
カナダ当局は、前代未聞の熱波により死亡者数が増加する可能性があるとして、この数日に数回にわたり警告を発しています。
こうした中、地元当局も気候変動危機に必要な対策を怠ったとして、強く非難されています。
なお、今月１日にはブリティッシュコロンビア州の救急医療サービス部門の責任者が、最悪の熱波の中で多くの人々が救急車を何時間も待つ破目になったことに関して謝罪しました。
同時に、カナダ環境保護局は、太平洋岸北西部の広い地域にわたり暖かい空気の前線が入り込んだため、今週初めにブリティッシュコロンビア、アルバータ、ユーコン、およびノースウェスト準州で摂氏40度の記録を破ったと述べました。
米国とカナダでは記録的熱波により数百人が死亡し、専門家らは、熱波の原因は世界的な気候変動によるものとの見方を示しています。
暑さは、ブリティッシュコロンビア州の最近の山火事にも大きな影響を及ぼしました。
村を焼失させた３０日水曜の火災では少なくとも2人が死亡したと言われています。
州当局によりますと、２日金曜深夜までに136件の現在も続いている大規模な火災が報告されており、温暖前線が来週まで停滞することから火災も来週まで続くと予想されています。
また、フランス通信が3日土曜、報じたところによりますと、記録的な熱波に見舞われた北米のカナダ西部と米西部カリフォルニア州各地では山火事が発生し、2日現在も数十か所で延焼が続いているということです。
ブリティッシュコロンビア州のジョン・ホーガン州首相は記者会見で、過去24時間に新たに62件の山火事が発生したと発表しました。
先月29日に気温が49.6度に達し、3日連続でカナダの観測史上最高記録を更新した同州リットンでは、山火事により町の9割が焼け、1日までに約1000人が避難しています。
また、米カリフォルニア州ではこれまでに十数か所で山火事の発生が報告されており、地元当局によりますと、ある郡では落雷を原因とした山火事により約80平方キロの範囲が延焼しており、鎮火率は2割未満にとどまっており、郡内の広範囲に避難勧告が出されたということです。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://twitter.com/parstodayj
