May 21, 2016 20:27 Asia/Tokyo
  • ロシアが、クリル諸島の領有権を主張

ロシアのプーチン大統領が、「クリル諸島は売却地ではない」とし、この島々のロシアの領有権の継続を強調しました。

ロシアのイタルタス通信によりますと、プーチン大統領は20日金曜、ソチで、記者団に対し、「ロシアはいくらであろうとクリル諸島を日本に売却する気はなく、クリル諸島に関していかなる取引も行うつもりはない」としました。

プーチン大統領は、クリル諸島を高額な値段で売却する可能性についての記者の質問に対して、「ロシアは何も売らない。むしろ多くのものを購入する用意がある。とはいえ、日本などの同盟国と、平和条約の締結に向けて協議する用意がある」と語りました。

ロシアのラブロフ外務大臣も、少し前に、クリル諸島に関する協議を開始するだろうと述べていました。

日本政府は、平和条約の締結に向けた協議を追求することで、北方領土の返還の下地を整えようとしていますが、ロシアの立場の固持により、以前行われた日本の外相と首相のロシア訪問は成果なく終わっています。

ロシアと日本は、戦後70年が経過したにもかかわらず、今も平和条約に署名していません。

クリル諸島に含まれる北方4島は、石油・天然ガス資源、豊かな漁場を有している一方で、ロシアと日本にとって太平洋の戦略的位置にあります。

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