米思想家チョムスキー氏、「米は『ソフトなクーデター』に遭遇」
1月 17, 2022 20:57 Asia/Tokyo
アメリカの思想家ノーム・チョムスキー氏は、トランプ前米大統領はいまだに怒れる支持者たちのベースを持っているとした上で、このような状況が米国で「ソフトなクーデター」が起きている原因となっていると警告しました。
チョムスキー氏はスペイン紙「エル・パイス」のインタビューで、昨年1月6日に起きたトランプ前大統領支持者らによる米議会襲撃事件以降、同国でソフトなクーデターが起きる危険性について警告しました。
議会襲撃事件の影響について問われたチョムスキー氏は、「この行為は事実上、選挙で選ばれた政権を転覆しようという試みだった。『選挙では票が盗まれた。ならば議会へ向かおう!』というスローガンのもとで明らかにトランプ氏により実行された」としました。
その上で、「選挙で選ばれた政権を転覆する試みは、事実上クーデターである。ならばあの襲撃事件はクーデターとみなせる」と述べました。
そして、共和党はすでに政党ではなく新たなファシスト勢力であるとした上で、「アメリカがどれだけテクノロジーや文化の面で先進的な社会であるとしても、その他の分野では依然として遅れている」と述べました。
チョムスキー氏は2024年の次期大統領でトランプ氏が勝利する可能性について、「トランプ氏は大衆を騙すプロであり、アメリカ社会の水面下に潜む病理をいかに外に引き出すかをよく心得ている」としました。