米のアフガン撤退時のバイデン政権の周章狼狽ぶりを裏付ける文書が漏洩
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アメリカ軍とバイデン大統領
アフガニスタン現支配勢力・タリバンが同国の政権を掌握する前日に、ホワイトハウスから漏出したメモは、バイデン現米政権がアフガン撤退の初期的な問題の多くについて全く無計画だったことを示しています。
ホワイトハウス会議から漏洩したメモは、タリバンがアフガン首都カーブルを掌握するわずか数時間前の時点で、バイデン政権が米軍と協力していたアフガン人をアフガンから出国させる用意ができておらず、スケジュールが根本的に混乱していたことを裏付けています。
アメリカの新興メディア「アクシオス(AXIOS)」が入手したこのメモによれば、タリバンが2021年8月15日にカーブルを支配する数時間前、米国政府高官はまだ民間人の大量避難に関する最初の措置につい検討、決定している最中でした。
アクシオスによりますと、そうした例としてこの文書には、米国政府高官が、アフガン人のローカルスタッフに対し米国への移住の意思を登録するよう通知することを決定したばかりであり、米国への到着前の経由地になる国に関してはまだ結論を出していなかった、と記されています。
20年間にわたる米のアフガン占領・戦争の終結を決定していたバイデン大統領は昨年4月、同年9月11日までにアフガンから米軍を撤退させる自らの計画を発表していました。
バイデン氏の前には、トランプ前米大統領が2021年5月までの米軍のアフガン撤退に同意していました。
2021年8月15日から30日の間に行われた米軍のアフガン撤退は、あまりにも周章狼狽ぶりを露呈していたことから強く非難されていました。
出国作戦が12日目に入った中、テロ組織ISISによる同月26日のカーブル空港の爆弾テロ事件で、米軍13人を含む少なくとも183人が命を落としています。
また、米軍はアフガンから撤退した際、ISISの潜伏場所を攻撃していると主張し、民家を無人機で攻撃しましたが、これにより数人の子供を含む一家10人が死亡しました。