ロシア・ウクライナ外相が危機発生後初会談も、停戦協議は進展なし
ウクライナとロシアによる外相会談がトルコで実施されたものの、停戦協議は進展なしに終わりました。
ロイター通信が10日木曜、アンタルヤから報じたところによりますと、ラブロフロシア外相とクレバ・ウクライナ外相による会談が現地時間の同日、トルコ南部のリゾート、アンタルヤで行われました。
しかし、クレバ外相は、この会談後に記者会見し、停戦の達成で進展はなかったと述べ、ラブロフ氏が協議で「今まで通りの言説」を持ち出したと非難しました。
また、ウクライナ南部の港湾都市マリウポリが最も困難な状況となっているものの、ラブロフ外相は同都市からの人道回廊確保を約束しなかったとしました。
両外相の会談は、ウクライナでロシアが特殊軍事作戦を開始して以来、初の2国間ハイレベル直接協議となっています。
トルコ政府高官によりますと、同国のメブリュト・チャブシオール外相もこの会談に同席しました。
ウクライナ政府は最近、先月24日のロシアの軍事攻撃の開始直後に、国際的な要請を発表し、国家防衛の意向のある外国人に対し、戦闘部隊に加わるよう求めましたが、政府関係者はこれまでに2万2000人以上が世界各地からウクライナ防衛に加わったことを明らかにしました。
国連によりますと、ウクライナ戦争の開始から、少なくとも474人の民間人が死亡したほか、861人が負傷したとされています。
ロシア連邦保安庁は今月4日、声明を発表して、米英の情報機関がこの数週間にわたり、ポーランドを戦略的地点として、テロ組織ISISを含む戦闘員の秘密裏の動員や武器の確保に利用している、として警告しました。
一方、アメリカ大統領府のサキ報道官は、「ロシアは虚偽の作戦実施により、ウクライナ戦争で化学兵器を使用する可能性がある」と表明しています。