コロナ新変異ウイルス「XE」が英などで報告、専門家「引き続き対策、監視を」
(last modified Sat, 09 Apr 2022 08:50:06 GMT )
4月 09, 2022 17:50 Asia/Tokyo

日本全国で新型コロナウイルスのオミクロン株が猛威を振るう中、イギリスなどで「オミクロンXE」と呼ばれる、新型コロナウイルスの新たな変異株が出現していることが判明しました。

日本の報道各社が9日土曜、報じたところによりますと、オミクロン株のうち「第6波」で広がった「BA.1」というタイプと、より感染力が高いとされる「BA.2」が組み合わさった「XE」と呼ばれるタイプのウイルスがイギリスなどで報告されています。

WHO世界保健機関は「XE」をオミクロン株の一種として監視していて、複数のウイルスが組み合わさるなどして新たな変異ウイルスが生まれるリスクは今も高いとしています

イギリスの保健当局の資料によりますと、このウイルスは感染力が「BA.2」より9.8%速いと試算されており、同国では今年1月19日に最初に報告されて以降、先月22日までに763件報告され、小規模のクラスターも報告されているということです。

日本では特に都内で、「BA.2」への置き換わりが急速に進んでおり、最新のデータでは、およそ7割がBA.2の疑いがあるといわれています。

松野官房長官は、9日午後の記者会見で「感染性や重症度などのウイルスの特徴について、さらなる知見を収集していく必要があると考えている」とし、「現時点では検疫や国内においてXE系統の変異株が確認されたという報告は受けていないが、引き続き諸外国の状況や知見なども収集しつつ、ゲノムサーベイランスによる監視を続けていく」と述べました。

また、厚生労働省の専門家会合のメンバーで、国際医療福祉大学の和田耕治教授は「全く予想もしなかった変異のあるウイルスではない。注目して見ていくことにはなるが、対策の大きな方針が変わるといったことはなさそうだ。XE株であっても基本的な日常の対策は変わらないし、3回目のワクチン接種を引き続き進めてほしいという方針も変わらない」と語っています。

 


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