ドイツの調査で、約200人の司教による子どもへの性的虐待が明らかに
(last modified Wed, 15 Jun 2022 09:04:06 GMT )
6月 15, 2022 18:04 Asia/Tokyo
  • 約200人の司教による子どもへの性的虐待
    約200人の司教による子どもへの性的虐待

ドイツにおける調査で、1945年から2020年の間に少なくとも196人のカトリック司教が子どもたちに対し性的虐待を行った疑いがあるとされました。

AP通信によりますと、ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州ミュンスターでは、少なくとも196人のカトリック司教が1945年から2020年にかけて未成年者に対し性的虐待を行っていたことがわかり、教会への信用を大きく揺るがしました。

ドイツ西部の教区による依頼で、ミュンスター大学のチームによって2年半かけて実施されたこの研究では、1947年から2008年にかけて在任した司教や司祭の時代に、指導上の大失敗が起きたことが指摘されました。

ミュンスターでの調査は、さまざまな教区で過去数十年にさかのぼる虐待が調査されるようになってから行われたものの1つにあたります。これらの調査結果は、カトリック教会の改善を求める圧力の増加につながっています。

この調査結果の共同執筆者であるThomas Grossbölting氏は、「司教および教区の他の宗教指導者たちは、一部のケースではこの虐待に大規模に関与していた。今回の調査では、性的虐待を疑われた司祭のほとんどが、職務上の制限を課されることはなく単に配置換えされただけであったことが示された」と語っています。

2018年に発表された報告書によれば、ドイツではこれ以前にも、1946年から2014年の間に少なくとも3677人が司祭によって性的虐待を受けたとされています。

これらの虐待被害者の半数以上は13歳以下であり、その約3分の1は、教会内の仕事を手伝う少年たちでした。

ヨーロッパのメディアでは近年、児童虐待や性的虐待などのカトリック教会のスキャンダルが暴露され、これまでにないほど世間を騒がせています。

ドイツでは2018年にも、カトリック総本山であるバチカンの要請により、教会で性的虐待が行われていた可能性についての調査が行われており、その結果、1948年から2014年の間に、3600人以上の子どもが司祭によって暴行や性的虐待を受けていたことが分かりました。

 


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