7月 21, 2022 14:30 Asia/Tokyo

皆様こんにちは。このシリーズでは、イランで実際に使われているペルシャ語の生きたことわざや慣用句、言い回しなどを毎回1つずつご紹介してまいります。

今回ご紹介するのは、「どこへ行っても空はその色である」です。

ペルシャ語での読み方は、Be har kojaa ke ravii aasemaan hamin rang astとなります。

このことわざは、世界中どの国であっても、また住み場所や環境を変えたとしても、何かしら大なり小なり問題や困難が存在すること、人間の本性はどこでもそれほど変わらないことを表しています。

このため、特に今いる場所や環境、条件などに満足しておらず、場所を変えようと思っている人などに対し、「どこに行っても事情はそれほど変わらない。別の場所ではその場所ならではの問題がある」といった意味を込めて使われることが多いようです。

実は私自身も、イランに長らく生活している中で、たくさんのイラン人から「なぜ日本のような発展した国を離れてイランに来たのか、日本のほうが生活条件がよいのではないか」などとよく言われてきました。

ですがそのたびに、このことわざを引き合いに出し、「世界中どこでも問題は何かしらついて回る。ほかの場所に行っても、自分の人生に満足していない人は五万と存在し、日本もその例外ではない。幸せは自分の心が決めること」とお話すると、誰もが納得してくれます。

今回のコロナ大流行により、いわゆる先進国もそうでないとされる国も壊滅的な被害を受け、まさに世界中どこでもほとんど変わらない状態になったような気がしますが、いかがでしょうか。仮に世界のどの場所に住むことになったとしても、今あることを素直に喜び、その場所ならではのよさを見つけ、楽しむようにしたいものですね。それではまた。

 


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