8月 02, 2022 19:26 Asia/Tokyo
  • ラームサル
    ラームサル

これまでのシリーズではイラン北部のマーザンダラーン州の緑あふれる美しい州を訪れてまいりました。このシリーズは、マーザンダラーン州の美しい町の一つ、ラームサルをご紹介いたしましょう。

ラームサルホテル

 

森林、川、カスピ海沿岸を通る長くて美しい道がラームサルに続いています。その町は、沿岸沿いで、緑のエメラルドのように輝いています。そこでは海と山が近い距離にあることが、非常に美しく斬新な景観をカスピ海南岸に生じさせており、マーザンダラーンの最も美しい町と見なされています。ラームサルは、マーザンダラーン州の西端にあり、北をカスピ海、南をアルボルズ山脈、西をギーラーン州ルードサル行政区、東をトネカーボン行政区に接しています。

 

ラームサル

 

ラームサルは、山岳地帯と山麓地帯から成っています。山岳地帯には、森林や牧草地を擁するアルボルズ山脈があり、山麓地帯は、カスピ海が後退し、河川が作った沖積層でできています。ラームサルは非常に穏かな気候で、美しく心休まる地域です。人々はもてなし好きで、温かく、とても親切です。ラームサルは山と海が近く、このことはこの地域の自然の美しさを増しているだけでなく、その湿度や気温にも影響を及ぼしています。このため、ラームサルは夏季になると、避暑地となり、多くの観光客をイラン各地、そして近隣諸国から集めています。

ラームサル

 

ラームサルの自然の魅力の一つに、温泉があります。ラームサルの8つの鉱泉は、毎年、治療を目的とした数千人もの観光客を受け入れています。新旧の二つのホテルは特別な美しさをこの町に与えています。ラームサルの古いホテルの建物は実際、博物館のようなものであり、美しい伝統的な建築様式が見る者を惹きつけています。森林と山と海に面したラームサルのホテルは、類まれな景観を有しています。古いホテルの前にある30ヘクタールの庭園もまた、ラームサルの町の見所となっています。このホテルの敷地面積はおよそ5000平方メートルで、3階建てとなっています。このホテルは建築様式、美しさ、場所、施設の点で、中東地域で最も有名なホテルの一つと見なされています。1階はロビー、2階はレストラン、3階はホールと客室があります。古いホテルはイランの国家遺産に登録されています。

 

ラームサル

 

ラームサルのそばにあるジャヴァーヘル・デという美しく涼しい避暑地の存在も、この町の魅力を増しています。ジャヴァーヘル・デは、緑あふれる森林を伴った歴史的な地域で、年間の半分が雪に覆われており、夏季は非常に涼しい爽やかな気候となっています。この地域は自然の傑作、アルボルズ山脈の宝石のような存在と見なされ、3方向を山に囲まれています。ジャヴァーヘル・デは、山の中に位置していることから、年間を通して、ラームサルの雲の上にあります。このため、この地域の観光客の多くは、宿泊所の窓から下一面に浮かぶ雲を目にすることができます。このことから、ジャヴァーヘル・デは、適度に湿度のある爽やかな避暑地の気候で、夏を過ごすのに理想的な地域となっています。

 

ラームサル

 

ラームサルの史跡や見所は、町の周辺に多くありますが、その最も重要なものに、アーディーネ・モスク、40人の殉教者の墓、マールクー城砦、バンド城砦などを挙げることができます。地域で行われているスポーツには、登山、地元の格闘技、乗馬があります。

 

ラームサル

 

ラームサルではこの他、農業も発展しており、イランの経済に重要な役割を果たしてきました。かんきつ類、茶、米、ハーブ、ハシバミ、キウイなどをこの地域の農産品として挙げることができます。農業、養蚕、養蜂、畜産業、絨毯織りなどの伝統工芸、漁業、園芸などもラームサルの人々の経済を支えています。観光業も、ラームサルの人々の収入源の一つとなっています。さらに、ラームサルやその周辺地域では多くの工場が稼動しており、フルーツジュースや紅茶を製造しています。

 


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