8月 14, 2022 18:05 Asia/Tokyo
  • チャールース
    チャールース

イラン北部の緑あふれるマーザンダラーン州を訪れてまいりましょう。このシーリーズでは、チャールースをご紹介いたします。この町は森林の素晴らしい景観の中にあり、イランの貴重な夏の避暑地の一つと見なされています。

チャールース

 

チャールースは、かつてシャールース、サールースという名前で呼ばれており、温暖湿潤気候を有しています。主な産物には、米、乳製品、かんきつ類などがあります。チャールース川は、全長80キロで、ターレガーンとキャンドヴァーンを水源に、チャールースの町を流れており、カスピ海に注ぎ込んでいます。この川は数多くの支流を有しています。

 

チャールース

 

歴史家の中には、チャールースの町の歴史は3世紀のサーサーン朝のアルデシール1世の時代に遡る、という人もいます。ペルシャの古代の為政者たちは、チャールースに宮殿を持ち、この町の周囲に強固な城砦を築きましたが、900年に破壊されてしまいました。

 

チャールース

 

チャールースの豊かな自然環境は、年間を通して多くの人をひきつけています。テヘラン・チャールース街道上の美しい自然は非常に魅力的なものとなっています。アルボルズ山脈の中のこの道を通過する中で、ときに渓谷を流れるチャールース川に、ときにアララースの山並みに近づきます。入り組んだ道、川の美しい流れ、多くの自然の滝、鬱蒼と茂る森林、トンネル、稲田などが、チャールースの町に向かう際に多くの人を魅了しています。町でも、緑の空間、海からの心地よい微風、親切な人々、良い香りのお茶、美味しいお米、焼いた魚、地元のお土産などが旅行者を迎えています。

 

ナマク・アーブルード

 

チャールースの美しい町は、数多くのホテル、森林公園、美しい別荘、樹木の並ぶ道を有することで、イランでも有数の観光都市となっています。このため毎年、とくに春や夏には、国内外から多くの観光客が町やその周辺の自然を満喫するために、この地域を訪れています。チャールースの町から12キロ離れたところにある「ナマク・アーブルード」リゾート施設は、宿泊施設やテレキャビンを備え、イラン北部の森林地帯と共に、西部の山並みから海を眺められるようになっており、地域の魅力的な気候を享受できるようになっています。

 

チャイホラーン宮殿

 

チャールースの見所の一つは、チャイホラーン宮殿です。この歴史的な建物は、イランの国家遺産に登録されています。チャイホラーン宮殿は、敷地面積4000平方メートルで、1階と地下があります。入り口の扉は西側と東側にあります、屋根は切り妻屋根になっており、特別な様式で作られています。この宮殿はチャイホラーン、つまりお茶を飲む人々という意味であり、名前から明らかなように、短時間休憩するために使われていました。

 

タフテ・ソレイマーン山

 

この地域の観光的な魅力の一つに、頂上に雪をたたえる標高4850メートルのタフテ・ソレイマーンと標高4335メートルのエルメ・クーの高山があり、チャールースの南西60キロのところには氷河を有し、毎年夏になると多くの自然愛好家や登山客を受け入れています。

エルメ・クー山

 

マーザンダラーン州の西部、標高950メートルのタフテ・ソレイマーンとエルメ・クーの北部の山麓は、チャールースから45キロ離れたところにあり、ケラールダシュトとよばれ、イランの最も美しい自然の景観の一つとなっています。その地域は自然愛好家から、「失われた楽園」と呼ばれています。この美しい地域は、氷河、緑豊かな景観、ヴァラシュト湖を有するため、イランの最も見ごたえのある地域であり、毎年、特に夏になると多くの旅行客が訪れています。

 

ヴァラシュト湖

 

ヴァラシュト湖は、サマー・ケラールダシュト村の中にあり、およそ20ヘクタールの面積を有し、最も重要で美しい湖、イランの10の淡水湖のうちの一つとなっています。この湖は長さ650メートル、幅300メートルで、深さは最も深い地点でおよそ30メートルです。湖の水は非常に澄んでおり、魚釣りや水泳、ボート遊びに適しています。

 


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